ToMoLog’s blog

海外大学院について、ストックホルム大学院についてのあれやこれやをつづっていきます。皆さんの海外留学・スウェーデン留学のお供となれるようなブログを目指しています。

ストックホルム大学案内 ~メインキャンパス編その1~

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まず初めに新年のごあいさつ

皆さん、お久しぶりです!
そしてあけましておめでとうございます!

長々と投稿できておらず新年あけて初めての投稿になります。

私の現在受けているプログラムでは修士論文前の最後の授業、修士論文の研究のための参考文献をあさりまくる授業の課題論文が終わり、とうとう修士論文期間に突入したところです。ここから先は5月初旬ごろまで授業やセッションもなく、あるとしても担当教授とのミーティングぐらいで、あとはひたすら修士論文を仕上げる時間になります。

 

全然登校できていなかったのは、年末はちょっとあんまり何もしないでおこうと思って心身をリフレッシュする時間に使っていたこと、年始は課題図書やら何やらで忙しかったことなどがあります。

 

私はブログは趣味として書いているだけで、このブログとは別にアルバイトもしながら勉強しています。今まではなるべく週に一回は投稿しようと意気込んでいたのですが、最近修士論文への研究時間など色々やることも増え、なかなかそれが難しくなってきてしまいました。


色々情報待っている方もいらっしゃるかもしれませんので、本当にそういった方がいらっしゃれば(実際いるのかな~?いらっしゃれば幸いです)本当に申し訳ないという気持ちでしかありません。

ですが趣味としてブログを書いている身として、やはりブログを書くことを無理してやろうと思ってしまうと、続けたい趣味も続けたくなくなってしまいますので、これからは割とゆるーく、できる範囲で頑張っていこうと思います。

 

なので今年もどうかそんな感じでよろしくお願いいたします。

 

そしていつも読んで下さってありがとうございます!

 

今回の記事で何書こうかな~とかいろいろ考えていたのですが、

今回はストックホルム大学構内お写真を色々な情報を交えながら紹介でもしてみようかな~と思い付きました。

他にも書きたい内容はたくさんあるんです。ビザの取得方法とか住居のこととかその他こっち来てからやった方がいいこととか色々。でも、今もし皆さんが例えばスウェーデンストックホルム大学院の出願をしたところだったら、

きっと色々気持ちとかそわそわしているかな~と思ったので、なんかもし合格したらうんぬんとかの実践に役立つ情報をどんどん出すよりも

ストックホルム大学で勉強することになったらどんな感じかな~」とか、

ストックホルムで暮らすことになったらどんな感じかな~」とか、

色々想像・妄想を膨らましている方が楽しいしかな~と勝手に思ったので、

しばらくはそんな感じで大学生活についてのんびり書いていこうかなと思います。
(お役立ち情報がさっさとほしいという方、いらっしゃったら連絡してくださいさっさと書きますんで!)

 

それでは主観的感想もまあまあ丸出しかな?の大学案内、スタートします~!

 

(ちなみにですが、ブログ写真として使っている最初の写真はストックホルム市立図書館の写真で、残念ながらキャンパスの図書館の写真ではありません...ごめんなさいいいい...。スウェーデン語ではStockholms stadsbibliotekと呼ばれ、市内にあるすごく素敵な図書館ですので、ストックホルムに訪れる際、ストックホルムで勉強する際は是非!立ち寄ってみて下さいね!)


まずはストックホルム大学への行き方

ストックホルム大学はストックホルム中央駅から地下鉄で4駅先の「ストックホルム学駅(Stockholm Universitet)」という駅を降りればすぐ目の前にあります。

市内からは少し北の所に位置しています。

  

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 駅を出たところはこんな感じです。

 

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こんな感じで、駅を出てすぐの所に芝生が広がっていて、8~10月ごろまでは外で日向ぼっこしながら勉強している人とか半身浴している人とかお昼寝している人とかざらにいます。

 

写真を撮った時は新型コロナウイルスの影響で人が全然いなかったのですが、

普段の夏のキャンパスのイメージは本当にこんな感じです↓

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出典:nannyakuten


因みに雪が降った日はこんな感じ(溶けかけていますが)。

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大ホールAula Magna

 

さて、道に向かって歩いていくと、右手に大ホールが見えてきます。

下の写真の手前側の丸いホールです。

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出典:Stockholm University

このホール、Aula Magna と呼ばれるのですが、大きなイベントや講演会、さらに毎年8月末~9月に行われるオープニングセレモニーにも使われます。

中はこんな感じです(写真はオープニングセレモニーの時の写真です)。

 

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オープニングセレモニーの日はこんな感じでストックホルム大学での生活に役立つ情報を色々と教えてくれます。また、ホールの外では日本の大学の入学式のような感じで(イメージとしてはもう少し大人しめですが)、いろいろな団体がブースを用意して様々なアクティビティに関する情報を共有してくれます。

 

どこでスポーツができるとか、インターンシップの支援団体とか、吹奏楽とか、なんかいろいろあります。私の年はAula Magnaの外でビタミンタブレットストックホルム大学のトートバッグをもらいました。北欧圏は冬は寒ーく暗いので、太陽光を浴びられない代わりにビタミンDサプリメントを採ることはマストです。

なので大学のオープンニングイベントでビタミンタブレットを配るあたり、北欧って感じがします(笑)



ちなみに、クリスマスのサンタルチア祭の時期にはAula Magnaで聖歌隊によるちょっとした催し物が行われたりもします。大学院1年のころ、私もこちらの聖歌隊による歌を聞きに行ったのですが、とっても素敵でした。コーヒーやルッセカットと呼ばれるスウェーデンでクリスマス時期によく食べられるサフラン入りのパンとかも用意されていた記憶があります。

 

www.instagram.com

 

こんな感じで、ホールではいろいろな行事が定期的に行われています。

では、ちょっと先に進んでいきましょう。

大学のメイン図書館 Frescati Library

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ホールを出てすぐ、こんな感じで分かれ道が出てくるのですが、今回はまっすぐ進んでみます。
因みに右側に曲がってまっすぐずーっと行けばStudent Husetという所につきます。ちょっとその辺は次の回でもう少し詳しく見ていきますね。

 

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まっすぐ行くと、なんだかスウェーデンの国旗が3つ見えてきました。(ちなみにこの写真、以前にもブログ記事のヘッダー写真として使いましたというどうでもいい情報。リサイクルリサイクル)

この建物は私も何なのかよくわかっていません...。この建物の裏側に日向ぼっこできるベンチスペースがあります。

 

そしてその建物の奥に図書館があります。

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図書館が見えてきましたね!この図書館は大学で一番大きな図書館です。他の建物に併設されている感じです。

まずはメインの建物の中に入ってみます。

 

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建物の中はこんな感じ。
左側に図書館があり、右側には授業の教室がたくさん併設されています。また、ランチや勉強に使えるテーブルがたくさん用意されています。

私はスウェーデン語の授業を受けていた時に良くここの建物の教室を利用していました。教室は大講義タイプのものからセミナールームなどの小ルームタイプのものまで様々です。

 

また、ランゲージカフェもこの建物の中にあって、写真の奥まっすぐ進んでいくつか階段を下りればたどり着きます。

 

ランゲージカフェとは...言語学習の交流の場です。自分がランゲージコーディネーターになって日本語を教えたり、もしくはスウェーデン語のお話会に参加してスウェーデン語を学んだり、その他いろいろな言語をお喋りをしながら学べる、そんなゆるーい言語の練習場所みたいな感じです。とりあえず行けばプログラム以外の色々な人と出会えるので、交流を深めるにも行っておくとお得です。


おっと、またも脱線しまいましたね、失礼失礼。

そしてこちらが図書館の入り口です。

 

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図書館の中の自習室スペース

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出典:QS|Stockholm University

図書館の中、あんまりいい感じの写真がなかったので、ここではストックホルム大学が提供しているFrescati図書館のバーチャルツアーのサイトを載せておきます!
Googleビューみたいな感じで図書館の様子が見られます。

www.theasys.io

 

図書館の1階は、隔離されている自習スペース以外の場所はお喋りOKです。なので、友人と話しながら勉強をする、という場合は1階で勉強するのがおススメです。

居心地の良さそうなソファなども多く設置されていますのでお勧めです。

 

他にもGroup Roomと呼ばれるグループワークなどに使える個室スペースも用意されています。基本的に事前予約が必要なので、こちらのページから事前予約をする、もしくは事前に受付の人に声をかけて予約します。
(※今現在は新型コロナウイルスの影響で制限がかかって使えないです。)

 

図書館についてもう少し知りたい人はこちらのページへ

www.su.se

 

 

図書館の入り口左側には小さなカフェが併設されています。図書館で勉強する前や授業の前によくここでコーヒーを買ったり、授業後プログラムのみんなとここに来てコーヒーを飲みながらたわいもない話をしたりしていました(過去形なのはオンラインラーニングに変わってしまったせいで今は友達と直接キャンパスで会うことがまずなくなったからです...悲しい)。

 

スウェーデンではコーヒーなどを飲んで友人や同僚とお喋りする時間をフィーカ [Fika]と言います。このカフェは、皆がフィーカをしに集う学生憩いのカフェです。

 

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入り口右側にはStudent Service Centerがあり、何か学習面やその他もろもろ生活面で問題や疑問がある時はここに行きます。

 

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出典:Service Centers| Stockholm University

 

いま執筆しながら思ったのですが、大学案内を色々情報をまとめながら話していくともう本当に莫大な量になることに気付きました...!!

読者さんが情報過多で疲れてしまっても申し訳ないのでちょっと小出しにすることにします~

 

てことで今回はこの辺で!

 

もしも分からないこと、不明な点などございましたら可能な限り頑張って答えますのでこちらにコメント、もしくはインスタグラムもやっておりますので、アカウント@tomolog_logにてDMを送ってくだされば対応いたします。

(返信に時間がかかる場合がございますがどうかご了承ください。)

 

 

ご覧いただきありがとうございました!

 

ストックホル大学案内~メインキャンパス編その2~に続く...!

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ミニコラム:研究内容は変わるものなの?

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皆さんこんにちは!


今日はブログと呼ぶには薄すぎるかなと感じる記事なので、コラムと呼ばせてください。

ミニコラムとして「大学院の研究と研究内容について」を少しだけお話してみようと思います。

 

 

皆さんもしかしたら大学院に入るとなったら研究内容は自分が入学当初に考えていたものをずっと研究しなければ、修士論文も動機書に書いた研究内容を書かなければ...!!と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

もちろん研究内容がずっと入学当初からぶれずにそのままということは、いろいろな授業を受ける上でその研究を頭に据えておきながら学習できるので効率はいいのかもしれませんが、全員がそうかと言われたらそんなことはありません。

 

 

大学院の研究においても、研究内容が変わることはよくあることですし、全然問題ないです。

基い、少なくとも多くの大学がそうだと思います。

例えば皆さんが大学入学当初からアドバイザーが決まっているような大学院に入学するのであれば、その特定の分野に精通した教授のもとで勉強することを決めているわけですから、ある程度限られた範囲でしか内容を変えることはできないとは思います。

 

ただ、ストックホルム大学院の教育学部の場合、一年の終わりごろになんとなく修士論文で研究したいと思っていることを提出し、それに合わせてスパーバイザーが選ばれます(基本的にスーパーバイザーを自分で決めることはできません)。

しかも、後日研究内容を変更したければそれは個人の自由です。

 

例えば、博士課程、PhDなどに行かれる方は、まず大学院に出願する際、かなり綿密で精巧な研究計画を提示する必要があるので、

大学院によっては研究内容を変えることが不可能な大学院もあるみたいです。(すべての大学院がそうということではありません)


しかし、大学院修士の場合は、割とそこらへんは自由なんじゃないかなと思います。

私の学科でも、とりあえず勉強しに大学院に入って、研究内容が最近になってようやく定まってきた、というクラスメイトも普通にいます。

 

私の場合も、もともとはスウェーデンの英語教育と日本の英語教育の比較研究(特にCLILという教育法を中心にした英語教育比較)を行う予定だったのですが、

 

入学したばかりの最初らへんの授業で、「日本とスウェーデンは教育システムが違い過ぎて比較するのは難しいよ」って言われて初っ端から出鼻をくじかれました。

 

以来、日本の英語教育に絞って研究を進めています。

英語教育分野という点ではあまり興味分野が変わっていませんが、当初予定していた研究内容とは大きく変わったことは確かです。

 

さらに、授業を受ける上で、フェミニズムジェンダー教育などにも興味を持ち始め、一瞬修論の研究をそっちに変えようかめちゃめちゃ迷った時期もあります。

 

大学院に入ってからもいろいろな授業を受け、文献を読むうえで、新しいことをいろいろ学ぶと思うし、沢山刺激を受けるはずです。

 

なので、他にやりたいこと、興味のあることにぶち当たった時には焦る必要はまったくないと思うし、選択肢が増えたことで迷いはあるかもしれませんが、研究内容を変えることがよくないことと感じる必要はまったくないです。

また、研究内容の詳しい研究法やデータのとり方、対象分野(研究対象が人なのか、何かの文献資料なのか、など)は、修士課程を進めるにあたって変更する可能性もありますし、外的要因などから変更せざるをえない場合もあります(例えば新型コロナウイルスのせいでやろうと思っていたフィールドワークができなくなってしまった、など)。

 

なので視野は狭め過ぎず、十分広げて、柔軟に対応することが研究する上で、というより割とどんな場面でも、大事なのではないかな、と思います。

 

 

もちろん研究内容が変わらないことは、それはそれで視野が定まっていて素晴らしいと思います。そして研究が定まっている方はどうか迷わずに突き進んでいってほしい。

 

しかし、今回は

「研究内容が変わってしまったらどうしよう」

と、もしかしたら不安になっているかもしれない人のために、

「全然気にしなくて大丈夫だよ!」

と安心させたくてこのコラムを書きました。


もしくは単純に大学院の研究内容事情が知りたい人のために、このコラムが少しでも役に立っていれば幸いです。

 

まとめると、


視野を広げながら研究することも悪くない。新しい興味分野に出会ったのならまた可能性が増えたということでそれはそれでまたよろし。

 

ということです。

 

なので皆さん、その辺はまったく気にしないでください!
それに同じ特定の分野のみを研究し続けるしんどさは、教授自身一番身に染みてわかっていると思いますので、きっとそこに対して攻め立てる教授はいないでしょう (そう願っています)。

 

基本的には最終的に一つに絞ればいいよ、的なスタンスで教授もいてくれますのでご安心を!

 

 

もしも分からないこと、不明な点などございましたら可能な限り頑張って答えますのでこちらにコメント、もしくはインスタグラムもやっておりますので、アカウント@tomolog_logにてDMを送ってくだされば対応いたします。

(返信に時間がかかる場合がございますがどうかご了承ください。)

 

来週からクリスマス休暇に入りますので次の投稿は年明けになるかと思われます。
来年も研究と両立させながら無理のない程度でブログを更新していきたいと考えておりますので、どうか来年もよろしくお願いいたします。

皆さんお体には十分気を付けて、
どうか素敵なクリスマス&年末をお過ごしください!
そしてよいお年を!

ご覧いただきありがとうございました!

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ストックホルム大学院について~教育学部編~

 

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こんにちは、お久しぶりです!

先週そういえばストックホルムでは少し雪が降りました。段々と本格的に冷え込む季節がやってきたので覚悟をしなければ!!という反面と、「雪積もらないかな?わくわく!」という気分が混ざり合っている最近です(笑)

街もクリスマス仕様になってきており、さりげない可愛さが街に広がってきています。

 

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皆さんもうすぐクリスマスですね。

今回のブログはそんなクリスマスの話とは全く1ミリも関係ないストックホルム大学院の話をします。

と言っても、私は別にストックホルム大学のことを何でも知っているプロというわけではありませんので、今日は私がここで何を学んでいるのかについてちょっとご紹介していきます~!

 

専攻ー国際比較教育学部

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私はストックホルム大学院教育学部の中の国際比較教育という学問を現在専攻しています。英語に直すとEducation with International and Comparative Specialisation という長い名前になります。

International and Comparative と学科の名前にも書いてある通り、院では国際的な視点で各国・各地域の教育政策を比較するような授業を行っています。

 

教師を目指している学部なの?

国際比較教育学科では、教師になるためのトレーニングや教育法などのプラクティカルな内容を中心に学ぶというよりかは、政策面などの教育を改善するための方法を学んでいきます。

なので、学科自体は教師になるためのTeacher Trainingなどを学べる場所ではありませんので、気になっていらっしゃる方はそこだけ注意が必要です。
(教員免許を取れるわけではないということです。)

 

逆に言えば、出願申請時に教員免許の保有は特に応募書類に含まれませんので、

学部時代のバックグラウンドは特に教育学部でなくでも申請できます。

 

私も学部時代は国際文化学部という学部で、(人文学部に属するのでしょうか?)教育学部とは全く関係ない学部を専攻していたのでその辺はご心配なさらず!

今までの経験を通していかに教育政策面に興味があるかの方が大事だと思います。

 

教育比較って何をするの?研究分野は何でもいいの?

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先ずは教育比較という分野についてなのですが、まあその名の通りある特定の教育分野に対して、国または地域ごとに比較して類似点や相違点について勉強します。

 

学部の名前にInternational と Comparativeが入っているように、学部での研究はいかに「国際的」な視点で教育を「比較」できるのかに重きが置かれます。

 

ところで、「教育」と聞かれたら、皆さん何を想像するでしょうか??

 

教育と聞くと、もしかしたら小学校や中学校、高等学校、または大学など、よくある教育機関などで行われる教育のイメージがあるかと思います。

 

しかし、それだけではありません。教育は全てにおいて必要な分野です。

例えば新しい会社に入社した時、研修を受けると思いますが、それも立派な「教育」分野の一つです。

 

塾やオンラインで受講できる語学レッスンなど、いわゆるノンフォーマル教育と呼ばれる分野ももちろん教育の一つです。

 

同期に映画製作における教育面について研究している人もいるし、特別教育、移民のための語学教育、Prison Educationと呼ばれる、刑務所に入っている人に向けて行う教育、職業訓練のための教育(日本語では職業教育と呼ばれるみたいです)なんかも「教育」の一つですよね。

 

つまり、「教育学」=学校などの期間における教育というイメージがありますが、そういうわけではなく、国際比較教育学部では自分の興味のある分野の中での教育政策を研究することができます。
 

具体的にどんなことを勉強しているの?

期間は2年間で、4タームに分かれています。第3タームまでは授業があり、毎月の月末(もしくは2か月に一度。単位数によって変わります)に授業内容に関する論文を提出します。基本的には大学院なので、自身の興味に合わせて研究し、レポートを提出するのですが、

授業のレポートでは、その授業で学んだことを内容に取り入れているか、授業の参考文献を使っているかなど、条件が授業ごとに課されており、その条件も満たさなければなりません。

もしも他の分野に興味が出てきたら、授業で自分のやりたい研究分野とは全く違う論文を書くことも可能です。私は基本的に英語教育について研究していましたが、ジェンダーに関するレポート論文を提出したこともあります。そのあたりは結構自由です。

他の大学や学部ではまた変わってきますが、大学院と聞くと、基本的にスーパーバイザー(修論を指導する人)が最初についていて、授業も特に多くはなく、自身の研究分野に没頭して研究していく、というイメージが多いかもしれませんが、

 

国際比較教育学科では、修士生2年の12月ぎりぎりまで授業があり、割とみっちりと授業が詰まっています。さらに言えば第3ターム半ば(2年の後半)まで自分のスーパーバイザーが誰だかわかりません。

とまあそんな感じです。

 

授業内容は本当に多岐にわたります。少しホームページに書いてある授業内容を見ながらさらっとどんなことをやったか&個人的な感想を紹介してみようと思います!

 

※2019年度時点のカリキュラムに対する感想ですので、今の内容は少し変わっているかもしれません!


※2021年3月に大学側が新しくウェブサイトを更新したみたいなのでURLも新しく更新しました!

 

※2023年5月:無事に卒業したので、以前かけていなかった最後2つの授業の感想も追加しました!

The Program Overview (2023年現在)

第1ターム

International and Comparative Education(9~10月)

…色々な教授から国際比較教育に必要な様々な視点について学ぶオムニバス授業。国際比較教育入門の授業。

このコースの論文は、「とりあえず書いてみい!」みたいな感じで書かされる。

 

Theory of Science (11月)

…英語で社会学系の論文を書くときには、自分がどの視点に立って物事を考えるのか(=理論的枠組み:Theoretical Framework)が大事なポイントになってくるが、その社会科学分野の研究でよく使われるそれぞれの視点について詳しく学ぶ。哲学的な授業だけどここでしっかり学べば論文を書く際に何が必要かなどの基礎が大分分かってくる。

 

Educational Planning-Theory and Practice (12月)

…UNESCOやWorld Bankの統計、教育方針(Policy document) などを使ってそれぞれの国や地域ごとの教育政策面における改善点、課題点をみんなで見つけていく授業。クリスマス~年明けにわたって論文課題を完成させなければならないので鬼。論文内容自体は難しくないがデータを集めるのに想像以上に時間がめちゃめちゃかかった記憶がある。

 

第2ターム

Education and Development (1月~2)

…第1タームの最後の授業ではどちらかというとUNESCOなどの国際機関の統計を学んできたが、この授業では、そういった統計や指標がどのように歴史的に発展してきたのかについて学ぶ授業。今までの視点とは180度変わった視点が得られる。いろいろな事柄を批判的に捉える視点も身に着けることができる。

 

Globalisation and Education(2月~3月)

…国際比較をするうえでGlobalization, Internationalizationなどを通した視点は必要であるが、Globalizationってじゃあそもそもどういう意味だろう?CosmopolitanismやNationalismと比べて何が違うの?といったそれぞれの用語の概念について学んでいく授業。知っておくと便利な用語なのでためになる授業。

Introduction to Educational Research Methods (3~5月)

修士論文で自分の研究したい内容、その研究に向けての具体的な計画にむけて(研究法、データの集め方、研究目的など)の大まかな内容を学んでいく。後で楽になるのでここでしっかりと学んでおくことがお勧め。私の学年はこの授業からがっつりとオンライン授業に変わってしまい、教授陣もオンライン授業になれていなかったこともあって少してこずったイメージがあるので、皆さんが行くころにはまたキャンパス授業に戻ってスムーズに授業が進むことを願っている。ちなみに、最終の修士論文では、ここで書いたのとまったく違う研究をしました。そんなもんです、研究って。

 

第3ターム

 

ここから修士2年生に入ります。
修士1年の間は、1タームの中で単位数7.5ECTSの授業が2つと、
単位数15ECTSの授業が1つ、合計3つの授業を受けるという感じでしたが、

修士2年の授業では、前半は7.5ECTSの授業が4つと、毎月ごとに授業が変わり、後半はがっつり修士論文の執筆に入っていきます。

また、第3タームからは選択科目が出てきます。1年の終わり、夏休みに入る前くらいにどちらにするか決めなくてはならなかった記憶があります(おぼろげ)。

選択科目では、9月分の授業を2つの選択肢から1つ選び、10月分の授業をさらに2つの選択肢から選びました。

2023年版のプログラムを見てみると、科目の内容は同じですが、私の在籍していた時と比べて選択できるタイミングが異なっております。

現在は「Human Rights and Education」と「Language and Education in an International Perspective」のどちらか一つ、

そして「Education for Sustainable Development」と「Educational Management and Leadership」のどちらか一つを選ぶ感じになっていますが、

私の時は
「Human Rights and Education」と「Educational Management and Leadership」のどちらか、

「Language and Education in an International Perspective」と「Education for Sustainable Development」のどちらかのパターンでした。

下記に書いている順番と感想は、私が在籍した当時のものになっておりますが、内容はさほど変わりないと思いますので、参考になればと思います!

 

選択科目1(下の2つのうちどちらか)

Education for Sustanable Development (9月)

…国連が提示しているSustanable Development Goalsに向けた教育政策について学ぶことができる。私は選択しなかったので感想は特に言えない。授業は楽だったと友達からきいた。

Human Rights and Education (9月)

…主にUN Declaration (世界人権宣言)の内容とその取り組み、特に人権教育の政策面について批判的視点で考察していく授業。課題もためになることが多く個人的にすごく面白かった。担当教員によっては課題図書として「この本読んでね~」とざっくりしか指定されないこともあるが、この授業では毎授業ごとにチャプター2~3個分を指定してくれていたので、授業のストラクチャーとしてもフォローしやすくて好きだった。
(決して楽だったとは思っていないけど。)

選択科目2(下の2つのうちどちらか)

 

Education Management and Leadership (10月)

…教育マネジメントや、実際に教育機関を率いていくために必要な知識について学べる授業。私は選択しなかったので感想は特に言えない。

 

Language and Education in an International Perspective (10月)

…言語、マルチリンガリズム、イマ―ジョン教育など、言語教育におけるそれぞれの用語の意味や言語学に関する歴史など、言語教育について広く浅く学ぶことができる言語教育入門の授業。まさに研究分野ドンピシャの授業だったので、めっちゃ期待した割にはまあまあだった記憶がある。現在は少し改善されていることを願う。

 

In-depth Studies in Research Methodology (11月)

…第2タームの最後に研究法の概要を学んだが、ここでは実際にその研究法をどのように使っていくのかを具体的に学んでいく。ここで大体自分がどのような研究法を修士論文で使いたいのかをなんとなく定めておくと次につなげやすい。ただ、質的研究法・量的研究法・ミックスメソッドなど、どれもこの授業では学べるので、授業を受けている間は自分の使いたい研究法だけに絞って勉強するのではなく、なるべく色々な研究法に目を向けて授業を受けることがお勧め(これからも研究を続けようと考えている人は特に)。

 

Specialised Literature (12月)
…自身の研究したい分野の先行研究を調べ上げていく授業。授業と言ってもレッスンは一回しかなく、そのあとは完全に自分次第。必要に応じてスーパーバイザーと相談しながら先行研究漁りを進めていく。最後に論文提出があるが、そこでは自身が先行研究で得た知識を発表していく。定期的にスーパーバイザーに課題論文を提出し、進み具合をチェックされる。

 

第4ターム

Master's Thesis in Education with International and Comparative Specialisation (1月~5月)

 

修士論文を書く。4か月はあっという間に過ぎるので、結構計画的に進まないと公判が大変なことになる。今まででどこまで研究内容や研究方法を詰められているかによってここの進み具合が変わってくる。

あと、第3タームの「In-depth Studies in Research Methodology」と「Specialised Literature」の授業で、研究方法や先行研究をしっかり勉強してまとめておけば、修士論文の入りの部分が大分楽になるのでお勧め。

 

5月に最終論文を提出し、6月初めに口頭試問がある。
口頭試問では、自分と評価教員、あとはもう一人同級生がOpponentとして参加する。
口頭試問では、最初にOpponentの人に私の論文について発表してもらい、その後Opponentからの質疑応答、そして評価担当教員からの質疑応答に移る。

教員からの質問は、担当教員によって厳しい質問があったりもするが、ひどい評価がつくというわけでもない。基本的にはちゃんと準備して考えていればこたえられる質問が多い気がする。

また、口頭試問の陪席は自由で、友達でも家族でも誰でも呼んでいいこととなっている。
たまに他の教員や、自分のスーパーバイザーが応援に来てくれることもある。

 

…とまあこんな感じです。


また、第3タームの選択科目ですが、ストックホルム大学の国際比較教育学科は割と先進的な学科なので色々新しい授業を毎年第3タームで取り入れています。実際に上記の選択科目内容も、去年と比べて少し変更しているみたいです。なので、もしかしたら皆さんが受けるときはまた少し変更された授業内容になっているかもしれませんのでそこだけご了承ください!

 

授業形態

日本の大学などでは大体1セメスターに複数の授業を受講して、学期末にまとめてテストを行う、課題を提出するといった複数の授業を並行して学んでいく形態が多いと思いますが、国際比較教育学科では期間ごとに1つの授業のみを受講します。期間内に論文課題時期が設けられているので、例えば1か月間のみの授業でしたら、最初の20~23日ぐらいまでは授業期間、あとの7~10日間は論文課題準備期間という風に決められています。

また、授業にもよりますが、週に平均3,4日は授業があります。


授業形態は
レクチャータイプの授業、クラス内でディスカッション、グループディスカッション、グループワーク、グループプレゼンテーションなどが主です。
グループディスカッション、グループワーク、グループプレゼンテーションはほとんどの授業で含まれます。

特に大変な時は午前中にグループワーク、午後にプレゼンテーションという怒涛の一日もあったりします。限られた時間でディスカッションを結論まで持っていき、

プレゼンテーション用に皆でパワポも作成しなければいけないので、本当に終わった後はぐったりします。

ただ、本当にアウトプットする機会が多いので、2年間を通して発言力・発表能力などは自然とついてくるかと思われます。

私も最初は発言をするのが苦手で、毎回グループワークやプレゼンテーションですごくエネルギーを消費していましたが、だんだんと発言する勇気というか、意欲がわいてくるようになります。(少なくとも私はそう感じます。)クラスメイトに慣れてくということも理由の一つかもしれませんが。

 

授業内で発言する人は確かに授業を活発にしてくれますが、発言しない人=何もわかっていない人というわけではありませんし、授業内で発言しないからと言って特に悪い成績を付けられることはありませんのでそこは安心してください。

ただ、わからないことはどんどん発言して自分のものにしていくことは自身の学びにつながるとは思います。

もちろん、グループワークやディスカッションではなるべく積極的に参加する姿勢は大事です。

課題図書は授業や教授によって変わりますが、大体一回の授業に論文2つ(トータル30ページ前後?)ぐらいが平均です。
たまに課題の本を一冊提示してくる教授や、ありえない量の課題量を提出してくる教授もいますが、期間ごとに一つの授業を集中的に勉強していくので普通に考えてそんな量を読むのは無理です(めちゃめちゃ読むの早い人でない限り)。

そういった場合は自分が面白そうだと思う章やためになりそうな章を一つ二つ選んで自分のペースに合わせて勉強することをお勧めします。


成績はどの様につけられるの?

まず成績自体は100%論文内容で決まります。

ただ、論文を提出できる条件として、出席率が80%以上を満たしている必要があります。

 

その他にも授業によってはopponent paper課題と言って、他の学生の論文を読んで評価し、評価内容を提出するよう求められる場合があります。これは成績には直接関係ありませんが、opponent paperを提出することが授業の参加完了条件として設けられています。

 

また、単位数15ECTSの2か月間の授業の場合は、opponent paper課題の少しグレードアップしたopposition課題というものがあります。
こちらは他の学生の論文を読んで他の人にどんな内容であったかプレゼンし、さらに論文を書いた当事者に対しコメントやアドバイス、質問などを行います。その様子を教授にもチェックされます。(成績を付けてくれる教授のみがこのoppositionに出席するので教授陣全員に見られるわけではありません。)

これは最後の修士論文のコースで行われる口頭試問の練習でもあります。

opponent paper 同様完全に成績内容には結び付きませんが、これに参加しなければ授業を完了したものとして認められません。

 

学科の特色

                 Close up of crystal globe resting on grass in a forest Free Photo

学科の特色として挙げるべきだと思うことは、本当に国際色豊かだということです。

学科の学生は世界各国から来ており、

ヨーロッパ含めアジア圏、北アメリカ大陸南アメリカ大陸、アフリカ大陸など、本当に様々です。

 

毎年40人ほどがプログラムに入ってくるのですが、本当に同じ国出身のクラスメイトがいる方が稀!というくらい、皆それぞれ全然違う国、所にルーツを持っています。

 

私の代も日本人は1人のみです。

 

本当にいろんな国から集まってきた仲間と関係を築いて行くことが楽しいのはもちろんですが、授業の中でも、色々な国の事例や教育事情などが飛び交い、色々勉強になります。

そして、他の学科生が何か日本のことで聞きたい時は私に質問をしてくるので、日本人代表としてプログラムに参加している気持ちになります。


いろいろな国からの視点が学べる他に、日本のことで思ってもみなかった質問を受けることもあり、日本人だから当たり前と思っていたことでも他の国にとっては普通じゃないんだ!と日本について気付かされることもあります。

 

とにかく日々クラスメイトとディスカッションしたりお話するのは本当に楽しいですし、お昼時間に一緒にご飯を食べながらお話をするだけで色々な面で文化を学べます。

 

もう一つ特色として挙げるのであれば、年齢問わず様々な人が学生として学びに来ていることです。

 

子育てをしながら修士を勉強している人もいるし、スウェーデンで働きながら勉強をしている人もいます。また、クラスメイトはクラスメイトですし、年齢問わず皆友達のように話すので、相手の年の差を気にしたり、考えたりすることも全くありません。

 

一方で、EU圏から来た人、もしくはスウェーデンに長年住んでいる人であれば学費を払う必要がないからなのか、途中でドロップアウトする人も少なくないことは事実です。

もちろん、いろいろな事情がありますし、自分に合うと思わなかったら無理に修士を続ける必要はことさらありませんが、

 

日本の大学よりも途中でやめていく学生が多いのは事実です。

 

私の学年も第1タームの終わりごろには2,3人の学生はやめていき、その後それぞれの事情、新型コロナウイルスパンデミックにより大学自体がオンライン授業に移行したことなども相まって、さらに数人の学生がいなくなってしまいました。

 

ただ、フレキシブルだと思うことは、おそらく日本の大学も同じだとは思いますが、事前に学部に伝えておけば、学費を余分に払うことをせずに一定期間休学することができます。

なので修士1年を終えてから休学して1年間インターンシップでフルタイムで働き、その後修士2年目として戻ってくるというケースや、育児の関係で1年間休学するというケースなんかもあります。

 

例えば、今年の例でいえば、オンライン授業に変わった事もあり、キャンパス授業に戻るまで休学するという選択をした学生なんかもいます。

 

 

といった風に、やめるのも続けるのも自分次第、自分の意思次第だということがよくわかります。

 

教授とのフラットな人間関係

もう一点スウェーデンの大学で特徴的だと思うのは、教授と学生との関係がとてもフラットだということです。

 

例えばそれは教授への呼び名でも見られ、スウェーデンの大学では基本的に教授の名前は下の名前で呼び、「Professor」などといった敬称はつけません。

 

いつも「Professor○○」「○○先生」などと呼ぶのに慣れていた私はなかなか最初は敬称を使わないスタイルになれませんでしたが、今ではすっかり下の名前のみで教授のことを呼んでいます。

 

また、もう一つ先進的だなと思う私の学科の特徴は、先生と代表生徒とのプログラムについての全体ミーティングが月に一度行われることです。

 

どういうことかと申しますと、毎年、学年で二人ずつ、Representativesという学生と教授との橋渡し役を担う代表生徒が選ばれます。選ばれた二人の代表生徒は、毎月開かれる教授とのミーティングに参加し、プログラムを通して出てきた同級生たちが抱いている疑問や問題点などを教授に直接持ち掛け、問題解決や疑問解消を図ってくれます。

 

このミーティングのおかげで学生間で抱いている様々な考えなどを、直接プログラムリーダーである教授に伝えることができ、さらに教授の直接の意見を学生側も受け取ることができるので、その都度問題や疑問を解消してくれ、とてもいいシステムだと思っています。

 

また、こういった学生からの意見が今後のプログラム改善や向上に大きく関わってくるので、とても役に立つ制度です。

 

授業以外に何かイベントとかはあるの?

授業以外にキャンパスで定期的に行われるイベントとしては

 

Mentoring Program...カジュアルな形式で教授や同期、同学科の他の学年の学生などと一緒に研究をする上での疑問点などを話し合うプログラム。完全に参加自由。教授に相談というよりは教授含め他の学生と一緒に話し合いながら進めていく感じ。

 

Almuni Panel …これはよく聞くやつかもしれませんが、アルムナイという同じ学科の卒業生が現在歩んでいるキャリアについて説明し、卒業後の進路などの可能性、選択肢を在学生にアドバイスしてくれる制度。年に1,2回くらいやっているイメージがある。仕事だけでなくPhDや博士課程を目指している学生向けのイベントもある。

 

Exchange Programme, Traineeship Program…学科でいくつか留学先として提携している大学があり、そこに半年間交換留学に行きたいという希望者のために毎年説明会を開催してくれる。割といろいろな提携先がある(詳しくはこちら。※ただし、このリンクに載っている大学の中で、ほとんどの大学は大丈夫であるがいくつかの大学はもう提携が切れてしまっていたりもするので注意が必要!学部の教員さん早く新しい情報更新して~)。留学プログラムと並行してインターンシップや卒業後のトレイニーシップに参加したいと考えている学生向けに説明会も開催してくれる。これも年に2回ぐらい。

 

あとは定期的なパネルディスカッション...PhDの学生のディフェンスや、他大学の教授によるプレゼン・ディスカッションイベント、学科の教授による研究発表など定期的に色々カンファレンスやイベントが開催される。

 

 

とまあこんな感じです。

その他に、参加自由の研修として、UNESCO研修、フィンランドのユヴァスキュラ大学への研修、ユヴァスキュラ大学・東京大学ストックホルム大学の三校合同セミナーなどもあります。

少し詳しく見ていきます。

 

UNESCO研修...毎年6月と10月にある。6月はパリにあるユネスコ支部、10月は確かドイツにあるユネスコ支部への見学ができる。見学料は無料。参加自由。ただし旅費は自分で払わなければならない。

 

ユヴァスキュラ大学研修フィンランドにあるユヴァスキュラ大学(University of Jyväskylä)に研修に行ける。そこで同じような教育学部のプログラムで学んでいる学生たちと交流しながらディスカッションなどを行う。10月のユネスコ研究と同じぐらいの時期に行われる。こちらも旅費は自腹。

 

三校合同セミナー(Joint Seminar)…毎年2月末ごろに行われるセミナー。ストックホルム大学に日本の東京大学フィンランドのユヴァスキュラ大学の学生たちがやってきて、プレゼンテーション、ディスカッション、ストックホルムの街巡りなどをして親睦を深める交流会。参加自由。運が良ければスウェーデンの高等学校や小学校などへの見学に連れていってくれる。

 

プログラムを通しての感想

まだ私はあと半年プログラム完了までに残っているのですが、このプログラムを通してやはり一番成長したと感じるのはアカデミックスキルです。それは英語での学術論文の書き方もそうだし、理論的枠組み、研究法など、割としっかりと教えてくれる学科だと思っています。

ここに来るまでは英語の論文の書き方なんて全く知識もなかったのですが、今ではしっかりとした論文が書けるようになりました。これは先ほども言った通り、プログラムでは毎月、もしくは2か月に一度論文を仕上げなければならないのでその分練習する機会をたくさん与えられているからだと思います。

 

また、ディスカッションスキルも確実に伸びたと思います。割と生徒参加型の授業が多く、それなりに積極的参加が求められる学科だからこそ身に着けることができたスキルだと思います。それに加えてグループワークもたくさん設けられているのでチームワーク力なども身につきます。

 

あとは授業を通してクリティカルに、批判的に物事を考える力もつきました。私は割と見たもの、読んだものをそのまま鵜呑みにしてしまう習性があるので、まだまだ伸びしろだらけですが、それでも依然と比べて、他の論文などで説明されている事柄や表現のされ方に対して敏感になるようになりました。

 

もちろん客観的に見てプログラムの改善すべき点などは多少はあると感じますが、上記に述べたように、総じてしっかりと学習面のサポート含め環境が整っている学科だと感じます。

 

一点、言うとすれば、「めちゃめちゃ忙しい」ということです。まじめに取り組んでいれば単位はもらえるので、そこまで難しいとは感じませんでしたが、なんせ課題論文の提出の後に休みなく次の授業が始まったりするので、忙しい、休む暇がない、などで体力を結構使います。

修士課程はどこでもそんなものなのかな?皆さん適度に息抜きしましょうね。

 

私は基本的に勉強が好きですし新しいことを学ぶことが好きですが、それでも毎日課される論文の課題に辟易することもありますし、授業が終われば次の日の授業の課題図書を読んで…の繰り返しにつかれることもあります。しかし適度に力を抜いて休憩を取りながら、毎日課される課題に真摯に取り組んでいけば卒業後にはきっとすごく成長していると思います!

 

まとめ

今回はストックホルム大学教育学部、国際比較教育学科(Stockholm University Department of Education with International and Comparative Specialisation)についての具体的なプログラム内容について学科の授業内容、授業形態、特色などを中心に紹介してきました。

 

一応思いつく限りプログラムの内容や特色について書ききったので、皆さんもなんとなくプログラムのイメージがつかめていることを願っています。

 

もしも分からないこと、不明な点などございましたら可能な限り頑張って答えますのでこちらにコメント、もしくはインスタグラムもやっておりますので、アカウント@tomolog_logにてDMを送ってくだされば対応いたします。

(返信に時間がかかる場合がございますがどうかご了承ください。)

 

 

ご覧いただきありがとうございました!

 

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私がどうしてスウェーデンの大学院を選んだのか

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こんにちは。
スウェーデンでは最近すっかり日も短くなり、とうとう16:00までの授業を受け終わって外に出てみたらもう真っ暗!というような時期になってしまいました。

そろそろ冬に備えて色々心の準備をしておかなければと思っているところです。

 

以前北欧留学大使 Norr Ambassador という北欧留学情報を発信しているインスタグラムにて1週間北欧留学大使を務めさせていただいた時にも少し触れましたが、


その後も何人かの方から何故スウェーデンにしたのか、ストックホルム大学院を選んだのか、などなど質問をいただいたので、今回の記事は私が何故ストックホルム大学院にたどり着いたのかについてお話ししていこうと思います。

 

私の例はもしかしたら異例かもしれないので、参考になるかはわかりませんが。。。
私も昔は大学院に行くか迷っていた時期がありましたので、その時を振り返って書いてみた今回の記事は、現在大学院に行こうか迷ってらっしゃる方の何かの役に立つかもしれない!そう願っています。

 

なので今回のブログ記事は大学院、その他留学に悩んでいらっしゃる方のための応援記事です!

 

今回の記事は私の個人的体験談を存分に書いていますのでかなり主観的感情的な記事になっているかもしれませんが、どうかお許しください(笑)

 

 

大学院、そして海外の大学院に行こうと思ったきっかけ

やりたいことが分からなくなった留学時代

どこから話していいのかわかりませんし、おそらく全ての要素を書き切れるかは分かりませんがまずは大学院に行こうと思ったきっかけについて語ってみようと思います。

 

大学時代は国際文化学部という学部に所属しており、学部の名前が国際文化というだけあって、学部の多くの学生は在学中に交換留学に行くような環境に身を置いていました。


もちろん私も例に漏れずその中の1人で、学部時代はベルギーのルーヴァンカトリック大学に1年間交換留学をしていました。

 

私は中学校の時から「絶対〇〇高校に入って△△大学に行って留学する!」と心に決めていて、行きたいと思っていた高校、行きたいと思っていた大学、そしてしたいと思っていた留学に行くという夢が叶った時、その先の野望や夢が全くないことに気づき、どうすればいいのかわからなくなったのを覚えています。


交換留学に行く学生が多くいた私の学部では、留学が終われば普通に就職活動して働く、という、いわば決められたよくあるレールのようなものが敷かれていて、留学前はそのレールに乗って私も社会に繰り出していものだと思っていました。


しかし、上述したように、野望や夢がなくなってしまった状態で、何がやりたいのか、何をして働きたいのかを見つけ出せず、このまま何がしたいかわからないままで働くべきなのか疑問に思いながら帰国時期、就活時期が近づいてきていることにただただ焦りを感じていたことを覚えています。

 

そんな中、留学先のベルギーで出会った海外の友人や寮の知人は、修士生だったり、学士2回目 (second bachelor) だったり、学部生でも文系理系問わず卒業後はほとんどの人が修士課程に行くと言っていて、
なぜ私はこんなに焦って就活しようとしているのだろうと思い始めていました。


また、就職を考えた際、海外で働きたいということも視野に入れていたので、そうなった場合、修士号を取得しておいた方がキャリア形成に役立つのではないかと考えていたこともあり、少しずつ大学院への道を考え始めました。

 

勉学への好奇心

そしてもう一つ、大学院に行こうと決めた理由が、おそらくこれが一番の決め手だったと思うのですが、

単純にアカデミックな環境で勉強するのが好きだったからです。

 

特に好きなもの、興味のあるものがあればとりあえず出来るだけたくさんのとこを知りたいと思うタイプで、学部時代も芸術史を学ぶために建築学部のヨーロッパ建築史の授業を取ったり、学部の交換留学時代も修士課程の授業に挑戦してみたりと、とりあえず気になるものはやってみるという性格だったこともあり、

 

もっと色々勉強したい。何だか学び足りない気がする。と思い始めたことが大きなきっかけだったと思います。


加えて、学部時代は国際文化という、いわば国際的な視点であれば何でも学べてしまうような学部で、特に自分の中で学部を通してこれを極めた!といえるものが特になく、もっと学問を深く学んでみたいと想いが強くあり、そういったこともあって大学院に行くことを決めました。

教育学とは無縁であった学部時代から

現在ストックホルム大学院で教育学部に所属している私ですが、学部時代は特に自分が教育の道に進むなどとは思っておらず、当時ヨーロッパ芸術史が興味分野だったこともあって留学前・留学中にはベルギーを含めたヨーロッパの芸術史を学んでいました。

(なので今教育学に興味がある方で教育学のバックグラウンドがないからと迷っていらっしゃる方、安心してください何とかなります)

 

ただ、それと並行して、英語教育に漠然とした興味があったのを覚えています。例えば学部留学では、多くの場合一定の英語テストのスコアをクリアしていなければ留学資格が得られない、ということはどこの大学でもあてはまるかとは思います。


私は英語自体は好きだったのですが、テストのスコア、特にスピーキングのスコアを取るのに昔から苦労していたので、そういった経験もあって、日本で今まで学んできていた英語教育に疑問を持っていました。


そして、ベルギーに留学に来た時、ベルギーの学生達、特にオランダ語圏から来た学生の英語能力の高さにとても驚きました。(※ベルギーはオランダ語、フランス語、ドイツ語と三つの公用語があり、言語によって三つの共同体に分かれています。私の留学先はオランダ語を話す共同体に位置していました)

「ベルギーのオランダ語圏の人たちは何故こんなに英語が話せるの!?」という単純な驚きと興味が、おそらく英語教育として教育学部を目指すきっかけだったと思います。

 

そこから帰国まで3ヶ月を切った2018年の4月ぐらいにこれからの将来について考えていた時に、両親に大学院に行こうか迷っていることを打ち明けました。当時大学院の話を持ち出した時、両親の反応は「大学院に行って何したいの?そのあとどうするの?」という私に対する懐疑的なものでした。

 

それとなくしかししっかりと就活に専念することを諭された私は、それでも自分のやりたいこと(大学院に行って勉強をすること)を今諦めてしまったら、挑戦せずに終わってしまったら多分一生後悔する、

そう思って就活と並行させながら大学院の出願をすることを決めました。


両親にも大学院の出願は1月末ごろに終わるので、それが終われば全力で就職活動をすると約束し、言った通り1月末までは大学院出願を、大学院出願後は結果が出るまで就職活動に取り組みました。


大学院を決める際、私は得られる知識のレベルは日本でも海外でもさほど変わりないと思っています。というかむしろそれは本当にどこの大学行くかによって変わってくると思っています。

 

しかし、海外の大学院に行く場合、知識だけではなく、生活力、英語で勉強という挑戦など、プラスαで色々な付加価値が付いてきます。

 

なので、どの大学院に行きたいのか考えていた時、どうせ行くのなら、知識プラスαで自分に付加価値をつけたいと思っていました。


また一年の交換留学の経験を終えて、当時は日本で暮らしたいのか、海外で暮らしたいのかまだよくわからない状態だったので、どうせなら海外で生活してみて、日本の生活スタイルと海外での生活スタイル、どちらが自分に合うかをもう一度よく考えるためにも、海外の大学院に言って海外の生活にもう一度挑戦してみたいという気持ちがありました。

ストックホルム大学院を選んだきっかけ


ストックホルム大学のプログラムに行き着いた経緯としては、

  • 以前の留学経験から自分はヨーロッパがとても好きであることに気付いたので、ヨーロッパの生活を中心にみていた(かつ学費や生活費的にもアメリカやカナダの大学院は少し大変かなとも思っていた)
  • イギリスやオランダでは1年間のみの修士プログラムなどがあるが、交換留学を通して1年は本当にあっという間だし、もう少し時間をかけて研究、勉強したいと思っていたので、2年間のプログラムを積極的に探していた
  • エラスムスプログラムなども少し考えていたが、一方の目的として現地の生活スタイルに自分の性格が合っているかを確かめたかったので、半年や一年だけでは現地のことをしっかり把握することは難しいのではないかと思い、半年や一年ごとに場所を移動するエラスムスプログラムよりも同じ大学に2年間通うタイプの修士プログラムの方が自分には合っていると思っていた。
  • 私は教師になりたいというよりも、教育の政策面や各国の教育政策を比較することに興味があったので、そういうことが勉強できる学部を中心に探していた。
  • もともと北欧で暮らしてみたいという夢を少し抱いていたこと&北欧=教育に力を入れている国という単純なイメージから、北欧を視野に入れながら大学院を探していた
  • また、多くの教育学部は大学院レベルであれば教員免許を持っていることを応募要件としている学部もあり、教員免許など学部時代に取得していなかった私は教員免許を持っていなくても学べる教育学部を探していた。
  • あとは語学要件的にも自分の語学レベルに合った大学院を探していた

 

これらの点から、過去の記事で申し上げました、QS World University Rankingsなどの大学ランキングを利用して、たまたま見つけたのがストックホルム大学の国際比較教育学部でした。私は大学院進学以外にも就職も並行して行っていたので、大学院の出願はストックホルム大学院のみにしました。(単純に時間や余裕がなかったこと、この学部を超えるプログラム・私が申し込むことが可能な教育系のプログラムが単純に見つからなかったことも理由にあります)

というわけで今に至ります。

 

 

日本に横たわる文系の大学院という壁

何人かの方から文系の大学院進学に対しての周りの反応が悪くて自身が出ない、等という声を頂きましたが、その気持ちよくわかります。

 

私も大学にある就活相談センターで最初相談をした時、両親に最初に話を持ちかけた時、友達に相談した時「文系で大学院に行って何になるん?」「大学院まで行って何がしたいん?」「それって逃げなんじゃないん?」みたいなこと言われたこともありました。もちろん何人かの友人や教授は応援してくれましたが。

 

日本には「文系大学院=就活からの逃げ」「文系の大学院=その後就職難になる」みたいなレッテルが張られがちですよね。

 

なんとなく日本の社会って、目の前にレールが引かれていて、それに乗って高校進学、大学進学、そして大学3年生になったら当たり前のように就職活動を始める。というような決まった路線がありますよね。

 

もちろん、これがダメ、と言っているのではなくて、
日本では就活が一気に始まって「新卒採用」という枠があるからこそ入社後トレーニングや研修をして育てていく期間が会社ごとに設けられています。


そのおかげで、実際に働く企業や部署で必要なスキルなどは働きながら伸ばして行けるので、採用時には良くも悪くもそこまで知識を重要視されません。

 

一方、ヨーロッパや他の一部の国では新卒採用というものがありません。つまり、全員一括4月入社、という文化がないので、インターンシップやトレイ二ーシップ、バイトやボランティアなどを通して、自分自身でスキル、知識を磨いておかなければなりません。


さらに会社では今までの実績を見て採用を判断されるので、むしろ大学院に行っておかなければ・インターンに行っておかなければ仕事が手に入りにくい、ということがあります。

 

なので、こうして比べてみると新卒採用や日本の企業文化が必ずしも悪いというわけではないのですが、私や今読んで下さっている皆さんのように大学院を真剣に考えている人、
まだまだ勉強を続けたいんだ、という人にとってみると、自分がそのレールから外れていくことがおかしいように感じてしまってるんじゃないかと思います。

 


結論から言うと、文系の大学院も全然悪くないよ、ということが言いたいです。そして大学院の2年間を自分のものにするかは皆さん次第で、消して他人の指標で測られるべきではありません。

 

私は上記の理由で大学院に行くことを決めましたが、大学院に行きたいという理由は人それぞれです。そして自分の中でそれが全うな理由であればどんな理由であっても大丈夫だと思っています。そして、行った先で可能性を広げるか広げないか、自分の視野を広げるか広げないかは完全に皆さん次第です。

 

後は私がいつも自分に言い聞かせてきたことなのですが「自分で決めた道は自分で責任を取る」ということです。


逆に言えば自分のやりたかったことを諦め、人に言われて違う道を選んだとしたら。選んだ道の先で、もし上手くいかないことがあった時、他人を責めてしまいかねません。私はそれがすごく嫌だったんです。


もちろん自分が選んだ道ですべて正しかったと思ったことは全くありませんが、少なくとも選んだことへの後悔は他人に言われて選んだ道に比べてずっと少ないです。


それに自分が選んだ道であれば「まあ、自分が選んだからな」と自分で納得できると思います。


また、海外大学院の大学院に文系として今在学している身ですが、スウェーデンの大学院に来て後悔は全くしていません。

これは次の勉強面についてお話するブログでも少し紹介しますが、勉強面に関して言えばアカデミックな知識はもちろんのこと、今まで以上に色々な面で深い知識を得て来ていると身に染みて感じますし、何より新しいことや視点を学べる事が楽しいです。これは日本の大学院に行ってもきっと同じだと思います!


海外の生活、ということでいえば海外に住むというだけで日本とはまた違った刺激的な日常が送れることは確かです。毎日が新鮮で真新しく感じます。

スウェーデン生活に関して言えば、

刺激的なのは刺激的ですが、システム的にも社会的にも非常に移民が暮らしやすい国だと感じます。なので、刺激的な生活がしたいけど刺激的すぎるのは疲れる・穏やかな時間も欲しいという方はスウェーデンは持って来いの国なのではないかな、と感じます。

 

私に関して言えば、段々日本が恋しくなってきているので、大学院修了後はしばらくは日本に戻ることを考えています(もちろんスウェーデンの生活に不満があるとかではないです)。それもこれも、スウェーデンに住んでいたおかげで知ることができたので、そういった点で今の海外大学院の生活に感謝しています。

 

最後に言いたいこと

今回日記的なブログになってしまったのでまとめることは特にないですが、どうか皆さん、今大学院に行くか迷ってらっしゃる方がいらっしゃれば

「大丈夫や。とりあえずやってみい!」

って言ってあげたいです。

 

私も大学院に合格したものの、大学院に行くか就活を続けるかすごく迷っていた時、大学先の就活相談センターの方が

「将来なんて分らんことだらけなんや。ちょっと先も何が起きるかなんかだーれもわからへん。だから今やってみたいことがあるんやったら、それをできるチャンスを与えられているんやったらしっかり掴んできい!それに行った先にはきっと新しい可能性がいっぱい溢れてる。だから大丈夫や!」

 

と言って背中を押してくれたことを覚えています。(私はこの一言で大学院進学を決めたといっても過言ではないです。)当時のメンターさんには本当にものすごく感謝しています。

 

そしてここに来た今、本当にメンターさんの言葉に同感しています。ですので、全く同じことを昔の私のように院進学を迷っている方に、今実際大学院在学中の立場から言ってあげたいです。やりたいことがあるのなら、それができるチャンスが与えられているのであれば迷わず掴んで下さい!その先のことは何とでもなります。


最後に、

私の大好きなバンドBUMP OF CHICKENの曲の中に

「期待以上のものに出会うよ、でも覚悟しておくといい」

という歌詞があります。(どの曲のこと言ってるかわかる方いらっしゃるでしょうか?)

大学院進学や、海外生活、また新たなる挑戦に立ち会う時、もうまさにこの歌詞の通りだと思うんです。

 

海外での大学院生活はもちろん楽しいことばかりではありませんが、それ以上に得られるものは大きいと思っています。というか大きいです!


なので皆さん、どうか自分を信じて頑張ってください。


何かご質問ある方はインスタグラムもやっておりますので、アカウント@tomolog_logにてコメント下されば対応いたします!

読んでくれてありがとうございました!

 

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大学院出願 スウェーデン編

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お待ちされていた方は大変お待たせしました。今回からやっとスウェーデンの大学院編に入ります。

 

今回お話しするのは大学院出願の流れについてです。 博士課程はまた出願、選考方法が変わってきますので、こちらは主に修士課程のプログラムに出願しようと思っている人のためのページとなります。

学士課程も出願方法は同じですので、スウェーデン大学の学士課程をお考えの人にも今回の内容は役立つかと思います。

 

 

スウェーデンの大学院出願はオンライン申請で完了

 

今やどこへ行ってもカード払いで、現金払い不可のお店も稀ではないほど電子化が進んでいるスウェーデンですが(その割にたまにトイレは現金が必要な場合があるのは何とかしてほしいところですが)、

 

そんなスウェーデンでは大学院の出願もウェブサイト上でできてしまいます!

 

なので、必要書類さえ集めればそれをスキャンしてウェブ上にアップロード、あとは結果を待つだけと、すごくあっさり終わってしまいます。それはもうあっさりすぎて不安になるくらいあっさりです笑笑

 

そんなあっさり塩味のスウェーデン大学院の出願をもう少し詳しく見ていきましょう。

 

 

スウェーデン大学を管轄しているウェブサイト

 

先程スウェーデンの大学・大学院の出願はウェブ上で完了しちゃうと申し上げましたが、さらにすごい(と個人的に思っている)のがスウェーデンには全大学のプログラムを統轄しているウェブサイトがあることです。

スウェーデンの大学プログラム・修士プログラムであれば全てそのウェブサイト上で書類をアップロードして申請ができてしまいます。

 

そのウェブサイトがこちら、University Admissionsです↓

www.universityadmissions.se

 

University Adminissions のウェブサイトによれば、現在スウェーデンには39もの大学が英語での学士・修士・博士プログラムを提供しているそうです。

 

これらのプログラムに申請するためには、まずはアカウントが必要ですので、自分のアカウントを作成しましょう。

どの様な方法でもアカウントを作成することはできますが、一つの方法としてホームページに飛んでいただければ、右上に「My pages」というものがありますので、そこをクリックし、新規作成を行ってください。

 

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University Admissions Sweden ホームページ

 

下の写真のようにスウェーデンのIDカードをもっているかアカウント作成時に訪ねされますので、スウェーデンに現在お住まいでない方はNoをクリックしてアカウント作成手続きを行ってください。

※ちなみにパスワード作成時に必ず大文字、小文字、数字、そして記号(ハイフンやコンマなど)すべてを含むように尋ねられますのでお気を付けください。

 

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作成したら、自身のアカウントにプログラムを追加できるようになります。

[Menu]→[Search for courses]に飛んで自分の出願したいプログラムを追加してみましょう。

 

コード入力でプログラムを追加

スウェーデンのプログラムは、プログラムごとにプログラムコードというものが決められているので、プログラムの選択方法の一つとして、コードを入力してプログラムを自身のアカウントに登録する方法があります。

コース検索ページの一番上に、キーワードや大学名、プログラム名を検索できる画面がありますので、そちらにコードを入力して検索をかけてみましょう。

 

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フィルターを使って検索

もしくは、コードがわからなければ大学の名前を検索してそこから登録することも可能です。

また、コース検索ページの左側にフィルターをかけて検索できるページがあるので、そこから「大学」「学部」「学位レベル」「言語」でフィルターをかけてプログラムを選択することもできます。

 

下の画面は試しに「Stockholm University」「Social Science and Behavioral Science」「Master's level」で検索をかけてみたものです。

 

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皆さんの申請したいプログラムが見つかれば「select」を選択しましょう。そうすればページ右上の「My selection」というカバンマークの付いたところに選択した分だけ数が追加されます(下の写真のような感じ)。

 

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EU圏外からの出願は申請料がかかる

もしスウェーデン在住ではない方、EU圏外から出願を申請しようとしている方は、一律900kr (大体1万円ほど)が出願料としてかかります。

これはどれだけの数のプログラムを申請しようとも値段は変わらず、プログラムを1つ申請しても5つ申請してもかかる値段は900kr のみです。

 

書類を提出する際にどちらにせよ出願料を払うように請求されるのですが、先に終わらせておきたければ「My page」から「Application fee」に飛んで支払いを済ましてておくことができます。確実に申請する予定であれば先に支払いは済ませておいた方が楽です。

 

出願申請に必要な基本的書類

大学や学位レベルによって提出書類は変わってきますが、私の現在通っているストックホルム大学院の修士プログラムであれば

  • 教育学部もしくは社会科学部、人文学部などの学位を修了しているという証明書
  • 成績証明書
  • 英語のスコア
  • 動機書

が提出書類の必須条件としてありました。

ただ、私が実際に出願をした時はまだ学部を卒業しておらず、卒業証明書を出せる状態ではありませんでしたので、卒業見込み証明書と大学の成績証明書、そして在学証明書を代わりに出しました。スウェーデンの大学院では、University Admissionsのウェブサイトでも述べられているように、学部の最終学年であれば大学を卒業していなくても出願することができます。

 

私と同じ境遇の方がいらっしゃれば、こちらのUniversity Admissionsのページを参考にしてみて下さい。

 

しかし、プログラムによってはたまに卒業論文の提出を尋ねられる場合もあります。私が出願を考えていた時期はルンド大学の教育学部とかがそうだった気がします。
あまりそのようなケースはいままで聞いたことがないので、最初提出書類を見た時は本当に驚きました。当時まだ卒論を書いていなかったので出願は断念したのを覚えています。

このように、プログラムごと、大学ごとに提出内容が変わってきますので、しっかりとプログラムごとの提出物リストを作成しておくことをお勧めします。

 

ちょっとややこしかった記憶

目次題名が雑で申し訳ないのですが、私が実際に申請をしようと思ったときにややこしいと思ったことは、

大学プログラムとUniversity Admissionsのウェブサイトが完全に連携してしまっているがゆえに、プログラムのウェブサイトとUniversity Admissionsのウェブサイトを行ったり来たりしないといけなかったことです。

 

例えば今私が受けているストックホルム大学のプログラムですが、出願要件のページは下のような感じで、

例えば提出書類項目の1番最初の卒業証明書の部分の「Click here fore more information」をクリックするとUniversity Admissions のページに行きつき、

そこでまた自分の条件に合った必要提出書類を探さなければならず、二度手間感を感じたのを覚えています(笑)

 

ストックホルム大学のプログラムウェブサイトの問題でしょうか...?)

 

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なので以下、少しでも皆さんが理解しやすいように少し誘導させていただきます。

 

国ごとに提出書類が若干違う?

まずは以下のページを見ていただければわかるのですが、スウェーデンの大学では国ごとに若干提出書類が変わってくるみたいです。

 

www.universityadmissions.se

 

上のページを開いてスクロールしていただくと、下の写真のように「Select your country」というページが出てきます。日本国籍の方であれば日本を選択し、必要提出書類を確認しましょう。

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ちなみに下のページが日本のページです。

www.universityadmissions.se

 

上のページを参考にしながら、大学のプログラムページと照らし合わせて、自分の現在の状況に合った必要書類を提出していってください!

 

書類が揃えばアップロード

書類がそろえばUniversity Admissionsにアップロードして提出していきましょう。 

このUniversity Admssions に申請する際、素晴らしいと思う点は、一度ウェブサイトにアップロードした書類は他のプログラムの出願にも使えることです。

 

複数のプログラムに出願をする際、共通の提出物(英語のスコア、成績証明書など)があると思います。

University Admissionsのページではそういった共通の提出物は一括して管理できるようになっているんです。

 

なので、大学ごとに必要書類を別々に集めて提出しなければならないプロセスと比べると大変手間が省けて出願者からしてみればとてもありがたいです。

 

さて、その共通の提出物のアップロード方法なのですが、

University Admissionsのウェブサイトから

「My pages」→「Documents」に飛びましょう。

そしたら下のような画面が出てくるはずです(少し画像が古い場合はご容赦ください)。

 

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上のように、英語のテストスコア、IDカード(大体の場合はパスポート)、成績証明書、卒業証明書(卒業していない人は卒業見込み証明書・在籍証明書)をアップロードできるようになっていますので、「Upload documents」から書類を提出していきましょう。

 

こちらの共通提出物のアップロードが完了したら、その他プログラムごとに必要な他の提出書類をアップロードしていきます(「My pages」→「Application」から各々の提出書類を提出できたはず!2年も前のことなので記憶が定かでないのですが...間違っていたらどなたか教えて下さい)。

書類漏れがないか確認をして提出完了

提出物のアップロードが完了したら、

書類漏れなどがないか何度も確認しましょう。

また、特に複数のプログラムを申請する方は、提出物が大学ごとに合っているか、間違えて違うプログラムの動機書を提出していないかなど、しっかりと確認しておきましょう。

 

確認が終われば提出をして申請完了です。お疲れさまでした!

 

出願期間と合格発表について

スウェーデン大学院の出願期間は大体10月半ばごろ~翌年の1月半ばごろまでです。

その後4月初旬に合格結果が分かります。

 

まとめ

まとめとして、スウェーデンの大学院申請は

  • University Admissionsという機関が一括して出願書類を取り扱っている。
  • 申請時、出願の数に限らず一律900krが必要。
  • 出願に必要な書類は、「どこの国から申請するのか」によって、そしてプログラムによってまちまち。卒業論文の提出を求められることもある。
  • 提出は全てUniversity Admissionsのウェブサイトで!
  • 提出期間は大体10月半ばごろから翌年の1月半ばごろまで、合格発表は4月初旬ごろ。

こんな感じでしょうか。

 

もしも分からないこと、不明な点などございましたら可能な限り頑張って答えますのでこちらにコメント、もしくはインスタグラムもやっておりますので、アカウント@tomolog_logにてDMを送ってくだされば対応いたします!

(返信に時間がかかる場合がございますがどうかご了承ください。)

 

また、しっかりとウェブサイトで確認しながら執筆したので、間違ってはないと思いますが、少し記憶も頼りながらこちらのブログを作成いたしましたので、万が一どこか情報が間違っている等ございましたら上記の方法でご連絡、ご指摘くださればと思います!

 

今回はスウェーデンの大学院出願法についてご説明してきましたが、こちらのページが少しでも皆さんのお役に立てればと思います。

 

ご覧いただきありがとうございました!

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動機書の方向性

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皆さんこんにちは。
今回の記事は行きたい大学を見つけられた方に、

次のステップとして出願時に必要になってくる動機書についてお伝えしていこうと思います。

大学の申請にあたっていろいろな書類、成績表だとか英語スコアだとか推薦書だとかが必要だと思いますし、今年度出願したいとお考えの方はもしかしたら今書類集めの真っ最中かもしれません。

 

動機書も、多くの大学が出願書類として提示していますものの一つです。

私は個人的にこの動機書が合格を決める一番の要だと思っています。要は英語のスコアがどれだけ良くても、英語スコア=足きりのための判断材料として見られるだけで、最終的にみられるのは動機書だと思っています。

別に根拠なく言っているわけでなく、実際に私の今受けているプログラムでは動機書が一番見られるみたいです(教授情報)。また、動機書はテストや成績とは違って、書き方次第で立派に仕上げることができると思います。なので皆さんしっかり動機書は手を抜かずに書いてほしいです!

 

 

今回は、海外大学院に出願するにあたって私がどのようなポイントを意識しながら動機書を書いたのか、伝えていきたいと思います。

 

もちろん私は動機書のプロではないですし、皆さんに書き方を指導するつもりもさらさらないです。

 

ただ海外大学院に行く際にこういうことを書いたよ〜ってこと、実際に現在スウェーデンの大学院で勉強している身の私が言えば、なんとなく動機書の方向性や基準がわかるんじゃないかな、と思ってこの記事を書いてるだけです。 なので、「私はこうしたよ~」て言ってるだけなので、どうか参考程度で受け取っておいて下さい!

 

 

 動機書とは?就活で例えると...

 

海外大学院の動機書とは、就活でいう「志望動機」と「自己PR」を組み合わせたもの。

 

あまり就活とか仕事を海外の大学院の例に使いたくはないのですが、わかりやすいので使わせていただきます。

 

海外の大学院を出願するときに書く動機書の内容は、就活でよく聞かれる「志望動機」と「自己PR」を組み合わせたものと考えるとわかりやすいです。

 

志望動機=御社を選んだ理由=プログラムを選んだ理由

動機書を書く際、どうしてそのプログラムに行きたいと思ったのか、という内容を論理的に書くことが必要ということは皆さんご存知かと思います。

これは本当に就活で聞かれる志望動機と同じで、 就活で志望動機を聞かれた時は、

 

  • 何がきっかけでその業界に興味を持つようになったのか
  • その中でも志望企業のどこが好きなのか
  • 何が自分と合っていると思うのか(企業理念など)

 

をなるべく詳しく説明すると思います。

 

大学院の動機書もこの就活の志望動機と同じで、上のを大学院の動機書バージョンに変換してみると、

 

  • 何がきっかけでその分野に興味を持つようになったのか
  • その中でも志望している修士プログラムのどこが好きなのか
  • 何が自分の興味分野と合っていると思うのか(プログラム内容など) 

 

になります。

なので、動機書を書く時はこういったポイントを抑えながら書いてみてください。

 

自己PR

就活の自己PRと同じで、大学院の動機書でもいかに自分が今まですごいことをしてきたかを存分に伝えてください。

特に大学院の動機書では、関連分野に関する勉強や仕事、ボランティアなどの取り組みをいかに行ってきたかを伝えるのが大事です。

 

ポイントは「嘘はつかない、けど言い回しを考えることです。

こんなこと言っていいのかわかりませんがそれは就活でも大学院の動機書でも同じことだと思っています。

例えば、私の場合は関連分野に関する授業を大学時代にあまりとってきていなかったことがネックではありました(学部では国際関係分野を幅広く勉強してきていたので、教育関連の授業をあまりとっていませんでした...)が、そんなこと動機書には書く必要がないし、書かなくていいと思っています。代わりに私は少なくとも2.3個ほどは教育系の授業は取ってきていたのでそこに重点を置いて書きました。

例を挙げると(とりあえず日本語で)

例)

私の学部は国際関係を主に扱う授業だったので、教育系の授業は実はあまりとれていないのですが、そのなかでも学部時代は「教育比較政策」などの授業から、各国の教育政策についていろいろな事例を研究してきました。

私は学部時代国際関係学部に所属しており、学部時代は「教育比較政策」などの授業から、この(出願先の)プログラムにも直接関係してくる各国の教育政策についていろいろな事例を研究してきてきました。

 

みたいな感じです。

 

嘘はついてはいけませんが、自分に不利になることを動機書では言う必要がありませんので、そのような個所はどんどん省いていいかと思います。

 

この上記2点、志望理由と自己PRを頭に入れていただきながら、実際に私が使った文章のレイアウトをお伝えしていこうと思います。

 

まずは母国語で書きたいことを考えよう

動機書の書き方の例に行く前に一点お勧めしておきたいポイントは、

志望動機を考える際、英語で始めるのではなく、皆さんの母語で考えること

です。今これを読んでいる人の多くは日本語が母語と思いますので、まずは伝えたい内容、もしくはがっつり動機書全文を日本語で書いてみてもいいかと思います。母語で書いた文章の方が自分で後で読み返したときに違和感を感じやすく、言い漏れている内容などに気付きやすいです。また、文書校正、推敲も母語の方が慣れ親しんでいるので行いやすいです。なので、よほど英語に慣れ親しんでいる方でない限り、日本語でまずは内容を考えてみてはどうでしょう。

 

動機書の書き方の例

1.冒頭で研究したい内容を伝える

まずは自分が大学院で何を研究したいのか端的に、一文やニ文程度で最初にぶち込む。

 

☆メモ

動機書は読み手にいかにわかりやすく皆さんの動機を伝えられるかがポイントになります。最初に自分の意志や研究内容を端的に伝えることで、読み手にインパクトを与えることができ、さらに読み手が「あ、この人はこういうことがしたいんだな」と理解することで読み進めやすくなるというメリットもあります。

 

2.今まで何をしてきたのか

  • 今までどんな勉強をしてきたのか
  • どんなイベント、団体、仕事に関わってきたのか
  • どのようなボランティア活動をしてきたのか 

などをできれば具体的に説明し、それを踏まえてどうして自分がその分野(研究関連分野)に興味を持つようになったのかを明確に伝える。

 

☆メモ

ここで私は過去の経験をぶっこみました。今まで取ってきた授業、学部時代の卒論内容、学部時代の交換留学で学んだことなど。

そして、過去の経験や学びからどうして自分は冒頭で説明した研究内容や意志を持つに至ったのかをなるべく具体的に説明しました。

 

3.ここで「私大学のプログラムちゃんと調べましたよ」アピール

具体的にどういうことかと言いますとまず上記の段階で自己PRと研究分野に興味を持った内容を伝えたと思いますが、まだ「なぜこの大学のこのプログラムじゃなきゃダメなのか」の部分が伝えきれていません。なのでここから存分に伝えていってください。そしてこの部分がプログラム志望理由の論理的根拠になると思うので個人的に一番大切かと思っています。ちゃんと調べましたよアピールすることで「あ、こいつ分かってんじゃ~ん」ってプログラムの教授に思ってもらいましょう。

 

☆メモ

私はプログラムの授業内容を入念に調べ、その中で自分のやりたいことにピタッとはまっている(しっかりピタッとはまっていなくてもこの場合はいいかと思いますが)授業を見つけて、自分の研究分野と授業内容を関連付け、なぜこのプログラムで勉強することが自分にメリットがあるのかなどを伝えました。

また、プログラムを出願するにあたって、教授の研究内容(全員でなくていい)をしっかりと把握しておくことが必要です。理由はいくつか挙げられますが、

  • 現時点で尊敬できる教授がいそうかどうか
  • プログラムが自分に合っているのかどうか
  • 自分のやりたいことと似たようなことをしている教授がいないかどうか

が分かるからです。大体プログラムの教授のプロフィールは大学ウェブサイトから閲覧できるようになっています。プロフィールからどのような研究を教授がしてきているのかを確認し、時間がある場合はウェブサイトに掲載されている教授の論文も少なくとも1つくらいは目を通しておく方がいいと思います。

プログラムの教授の研究内容が大体わかったら、自分の研究内容に関連していそうな教授の名前を何名か上げ、「このプログラムには~を研究されてきたA教授とB教授がおり、これらの教授は私が~~を研究する上で参考にしていきたい内容を熟知していると思うので、このプログラムを専攻したい」

 

みたいな感じで行ってみてもいいと思います。

 

4.最後にもう一度自分がここで勉強したいという意思をしっかり伝える

 最後に「このプログラムでしか私のやりたいことは学べません!本当にやりたいことにピッタリなんです」みたいなことを強調しておきましょう。字数が余れば上記の内容を軽くまとめてからでもいいと思います。

 

書き終わったら

動機書の内容構成が終わったら、まずは内容自体に首尾一貫性があるかどうかを何度も読み直して確認してみて下さい。1,2日動機書のことには触れず、頭をリフレッシュさせてからもう一度読んでみたりするのも客観的に読みやすくなりお勧めです。

 

これで再確認をして大丈夫と思ったら英訳に直していきましょう。

 

 

まとめ

今回は動機書の書き方について少しでも役立つ情報を伝えられればと思って書いてみました。

ポイントとしては

  • 大学院の動機書=「志望動機」+「自己PR」
  • まずは動機書内容を日本語で考えてみよう
  • 動機書冒頭でやりたいことを伝えて、教授陣の心をつかんでおく
  • 自分の今までの経験を存分にアピール
  • からの「プログラム内容めっちゃ調べてますよ私」アピール
  • 最後にもう一度プログラムに入りたい意思を伝える
  • 文章完成後は首尾一貫性をチェック

英訳が仕上がったら、自分の周りで英語が流暢な人、大学にいる英語講師の方に表現が変ではないか、内容が伝わるかどうかを確認してもらいましょう。

 

私のプログラムでは動機書はA4一枚のみで、その中に書きたいこと全部詰め込むのがなかなか大変で苦労しました。実際にいくつか不要な個所を見つけて削ったりするのが一番大変だった記憶があります。

動機書の文字数に制限がない場合も、あまり長々と書くことはお勧めしません。プログラムの教授は自分の他に何百という他の人の動機書も確認していますので、だらだらと綴るのではなく伝えたいことを端的と、明確に伝えることが大切だと思います。

 

その辺にお気をつけて、あとは自分らしさを存分に出して味のある動機書を作ってみて下さい。心から応援しております。

 

何かご質問ある方はインスタグラムもやっておりますので、アカウント@tomolog_logにてコメント下されば対応いたします!

 

ご覧下さり有難うございました。

この記事が少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです!

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海外大学院、あなたはどのタイプ?

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行く前に知っておきたい!自分のニーズ

 

以前学費のこと、大学でどのようなことをしたいかに合わせて海外大学院の選び方をご紹介してきましたが、今回は大学院を受けるにあたってもう少し他の面での自分のニーズを考えながら大学院を決めていく、絞っていく方法をご紹介していきたいと思います。

こちらはいつもより軽めの記事になっていますし、書くまででもないのかなとは思いますが、なんとなく言いたい情報だったのでアウトプットしておこうと思って書いてみました。なので、さら~と軽く読んでみてください~。

 

 

 

いろんな場所に住んでみたい?それとも同じ場所に住み慣れたい?

 

一つ目のポイントは「場所」です。

 

修士課程といえば、大体は2年間の場合が多いかと思いますが、人によっては同じ場所で2年間よりもいろんな場所での海外生活を満喫してみたい!という方もいらっしゃるかと思います。

 

そういった方には前回もご紹介したErasmus Mundus Joint Master Degreesという修士プログラムがお勧めです。

こちらのプログラムは欧州連合国(EU)が提携しているプログラムで、

EU内の国で、同じプログラムを持っている大学同士で提携し、2年間を通して同じプログラム内容を違う大学で学んでいくものです。ちなみにプログラムによってはEU圏外の大学とも提携を結んでいることがあり、アメリカやメキシコなどにも行けたりできます。

 

このプログラムでは同じ大学に2年間通うのではなく、大体1年から半年ごとにプログラムの提携を結んでいる大学間を移動しながら修士プログラムを修了していく感じです。

 

滞在できる期間は本当にプログラムによってまちまちですが、例えば

「A大学で少なくとも最初の1年は勉強してね!そのあとはB大学かC大学どっちかに必ず半年いてね~。あ、でも最後のセメスターはどこにいてくれても(Aに戻ってもBかCに引き続きいてくれても)大丈夫だよ~」

というプログラムもあれば

「半年ごとに必ず提携内の違う大学に移動してね~」

というプログラムもあります。

 

逆に言うとずっとその場にいたくてもプログラム上移動しなくてはいけないので、プログラムを選ぶ際(こちらのカタログを参照してみて下さい)は、

どの提携国、提携大学に行っても自分が満足するか、

大学院生活を納得して過ごせるか

が大切になってきます。海外で暮らす際に国との相性は大変大切だと思いますので。

とはいっても実際に住んでみないと相性なんてわからないかもしれませんが、少なくとも行く前に悪い印象を持っていないかどうかは大切だと思います。

 

ただ、このプログラムは

「大学院生活の間にいろいろな国で滞在経験をしてみたい!」

「どの国が自分に合っているのか今はわからないのでとりあえず色々試してみたい!」

と思っていらっしゃる方にはピッタリだと思います。

 

また、先ほども言いましたように、Erasmus Mundus Joint Master Degreesではイギリスの大学、カナダやアメリカの大学もプログラムによっては提携を結んでいることがあります。前回の大学院の学費についての記事でもお伝えしましたが、イギリスやアメリカの大学院に正規留学をしたければお金がかなりかかってしまいます。

奨学金を手に入れて頑張るという手もありますが、このエラスムスのプログラムであれば、学費がだいぶ低く抑えられる上に、

アメリカやイギリスなどの学費の高い大学で半年以上は勉強できるチャンスもあります。

なので学費の高さで大学院をあきらめかけている方は、このジョイントプログラムはあこがれの大学で、行きたい国で勉強できるチャンスかもしれません。

 

エラスムスプログラムについての詳しい調べ方はこちらの記事に書いてありますのでどうぞそちらも合わせてお読みください。

ちなみに奨学金についての記事はこちら

 

もちろん、Erasmus Mundus Joint Master Degrees以外にも選択肢はあります。

普通に海外の大学院に正規入学をして交換留学をするという手もあります。

こちらはストックホルム大学の私の修士プログラムの例になってしまいますが、交換留学先として、EU圏であれば

イギリス、ドイツ、フランス、ポーランドフィンランド、オランダ

などの大学に、

EU圏外であれば

アメリカ、ニュージーランド、日本

などの大学に、修士2年目の最初の半年間は交換留学できるシステムがあります。

留学するための一定の条件などは大学によってはもしかしたらあるかもしれませんが(私のプログラムでは、授業の成績がある一定以上でなければならないという条件があります)

交換留学プログラムを使って他の大学、他の国に行くという手もあります。

こちらも交換留学ですので、ホームの大学に学費を払ってさえいれば、現地で学費を払う必要はありません。

また、以前もお話しましたが、留学先によっては奨学金をくれる大学もあります。例えば、ストックホルム大学からの交換留学であれば、EU圏内での留学だと国籍関係なく自動的にエラスムス奨学金という奨学金がもらえます。

 

なので、行きたい大学院のプログラムが交換留学プログラムを持っているかはまず初めに確認する必要がありますが、いざとなればエラスムスプログラム以外にも選択肢はありますので、是非是非視野を広げてみてもいいかと思います!

 

ずっと同じ場所で修士プログラムを受けたい方

 

転々と色々な所で勉強してみたい方もいれば2年間同じ場所を堪能したい方もいらっしゃるかと思います。

 

そんな方には大学院が独自で提供している修士プログラムに応募するのがいいと思います。

 

私もどちらかというとこちらのタイプでした。

実は学部時代はベルギーに1年間交換留学をしていたのですが、

現地の生活、様子など、しっかりと現地の雰囲気を把握するのに私の場合は1年じゃ足りないのではないか??とベルギー生活の経験で少し感じていました(もちろんあくまでも個人的意見です)。

 

特に実際に大学院に行く前は、スウェーデンが自分の価値観や生き方に合っていればそこでその後も暮らしていくのもありだなと思っていました。

ですので、しっかりと自分に合っているかを見定めるには、

まず半年だけだと行くタイミングや季節によって判断も変わってきそうだなと思ったことや、1年ではなんとなく物足りず終わるのかなと思ってしまったことから、

2年間は絶対に現地で生活しようと決めました。こうした理由も、今のプログラムを選ぶきっかけになったと思います。

 

上記のように、いつまでその場所にいたいかどうかなど、「自分の中の『場所と期間』のニーズ」を考慮してプログラムを選んでみてもいいかと思います。

 

 

いつまで勉強したい?

 

2つ目のポイントは「時間」です。

つまり、いつまで勉強したいかです。

 

大体の大学院は皆さんもイメージしている通り2年間で修士を終わらせるというプログラムが多いです。

 

ただ、いくつかの国は1年間で終わる修士プログラムも提供しています。

 

修士はとりあえず自分のキャリアのために取りたいので早く終わらせたいという方や、

色々考えるとなるべく早く働きたいので1年の方がいい、

ステップアップのために海外の修士課程に挑戦してみたいけど2年間も住むのはしんどいかも、、、

 

などなど、いろいろな理由が考えられますが、とにかくなるべく1年間で修士を終わらせたいのであれば、英語の修士プログラムの場合、

イギリスの修士課程は1年間で終わる場合がほとんどです。

他にも、オランダの大学院プログラムもいくつか1年間で終わるものがありました。

 

なので、イギリス、オランダあたりで修士課程を探してみるのがいいかと思います。

上記の2か国以外にも1年の修士プログラムを持っている国や大学はあると思います(私がまだ存じていないだけで)。

 

前回大学院の学費についての記事studyportalsについてご紹介しましたが、このstudyportalは勉強したい期間の指定なんかもできる、本当に有能なウェブサイトです。

 

study.portalsウェブサイトに飛んでもらって、行先をヨーロッパとかで指定すれば、
検索結果から、Duration(期間)の条件を絞ることができます。

(使い方詳しくは↑の記事の「EU各国大学院学費」の部分を読んでみて下さい。)

 

ちなみに大学院の探し方はこちらの記事に書いてありますのでどうぞ合わせてご覧ください。

 

1年間のプログラムですと、1年間で修士論文を書き上げなければならないので、

かなりわたわたしながらの卒業だったり、研究内容がしっかり決まっていない場合であれば考え切らないままに修士論文期間に突入してしまうこともあります。

なので、「じっくり勉強したい」、「焦りたくない」、「まだ研究内容がはっきりしっかり決まったわけではないので時間に余裕が欲しい!」という方は2年間の修士プログラムを探してみるのはいかがでしょう?

 

ちなみにイギリスの大学に行きたいけど1年は短すぎる!と考えている方がいらっしゃれば、

先ほどもお話したように、Erasmus Mundus Joint Master Degreesでイギリスの大学で勉強できるプログラムを探す、

もしくは2年間の大学独自の修士プログラムで、イギリスへの交換留学ができるプログラムがないか探す、という方法もあります。

 

まとめ

 

今回はかなり短めのブログ記事となってしまいましたが、期間や場所、時間を考えることも海外の大学院を選ぶうえで大事な要素となると思います。

 

大学院を選ぶ際は、自分の興味分野や学費に合わせて、

 

  • どこにどれだけいたいのか

→転々と色々な所に住んでみたいならエラスムス修士プログラムや大学先での交換留学を考えてみるのがお勧め。

修士プログラム中はずっと同じ場所で暮らして現地での生活をしっかり把握したいという方は大学院独自のプログラムを考えてみるのがお勧め。

 

  • いつまで勉強したいのか

修士は早めに終わらせて次のキャリアに進みたいという方はイギリスやオランダなどの1年間で卒業できる大学院を考えてみるのがお勧め

→勉強はじっくりしたいという方は2年間の大学院プログラムを探すのがお勧め

 

の2つの点を考慮してみて下さい。

 

こちらの記事が少しでも皆さんのお役に立ちますように...!

 


何かご質問ある方はインスタグラムもやっておりますので、アカウント@tomolog_logにてコメント下されば対応いたします!

ではでは~!

 

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