前回2回にわたって、ビザやパーソナルナンバーの申し込み方法、お勧めのSIMカードなど、スウェーデン生活を始めるにあたりやっておきたいことについてお話ししましたが、今回はいよいよ銀行口座編です!
キャッシュレスが浸透しまくっているスウェーデン。
もはや現金を見ることの方が稀で、私も初めてスウェーデンに来たときは現金お断りのカフェがあってびっくりした記憶があります。
そんなキャッシュレス社会なスウェーデン、銀行口座があって損することはないので、1年以上スウェーデンに住む方であれば開設することをお勧めします!
基本的にスウェーデンの銀行口座開設にはパーソナルナンバーが必須となっています。
1年以上住む人であればパーソナルナンバーはゲットしているはずなので、口座開設はそこまで難しくありません。
ただ、どの銀行がいいのかとか、悩んでしまいますよね。。。
そこで今回は、お勧めの銀行会社やそれぞれの特徴など、色々とまとめてみました!
一方、交換留学でスウェーデンに行かれる方や、1年以内の留学を考えている方は、パーソナルナンバーは残念ながら付与されないので、スウェーデンの銀行口座を開設することは少し難しい&余分にお金がかかってしまうかもしれません。。。
下記の記事で詳細について触れていますので、そちらを読んでみていただければと思います。
まずはじめに:交換留学でスウェーデンに行かれる方へ
先程も少し述べましたが、パーソナルナンバーを持っていない方、つまりスウェーデンに1年以内の留学で行かれる方は、スウェーデンでの銀行開設は難しいと言われています。
とはいっても、全ての人に口座を開設する権利はあるとされているので、不可能というわけではありません。
実際にThe Swedish Bankers’ Associationのこちらのページでもパーソナルナンバーがない場合でも、住民カードやパスポート、留学先の大学から発行されるドキュメント(留学期間、名前、留学許可の内容が載っている書類)などを提出すれば、口座開設は可能であることが書かれてあります。
しかしながら、同ページでも書かれているように、銀行会社から口座開設を断られる場合もあるようです。また、今回の記事のために色々情報を調べてみましたが、パーソナルナンバー無しで銀行口座を開設したい場合は、実際に銀行に赴く必要があるかもしれません。
さらに、口座を開設できたとしても、パーソナルナンバーを持っていないために、できることが限られるかもしれない、ということを念頭に置いておいておく必要があります。
交換留学生でも現地の銀行口座開設は必要か?
交換留学生でもスウェーデンの土地で銀行口座の開設をすべきか、についてですが、2年間実際にスウェーデンに住んでいて思うことは、
「正直1年間だけの留学であればなくても全然生きていける」とは思います。もちろん、あった方が便利だと思う時はありますが、それはSwish(※1)とかMobile Bank ID(※2)を使うのに便利だと感じるだけで、これらはパーソナルナンバーを持っていなければ登録することが出来ないと思いますし、
キャッシュレスなスウェーデン社会では、海外で使用できるクレジットカードとデビットカードがあれば特に不自由なく生きていけます(タッチ決済があればなお便利)。
※1Swish(スウィッシュ)...スウェーデンのモバイル・ウォレットで、携帯のアプリ。携帯電話と銀行口座をリンクして、携帯から支払いが出来ちゃう優れもの。QRコードをスキャンするか、他の人の携帯電話番号をいれることで、送金や支払いができる。日本でいうPayPayに近いかもしれない。
※2Mobile Bank ID(モバイルバンクID)...セキュリティコード、顔認証、指紋認証などを使って、携帯電話やタブレットで本人確認をするためのアプリ。自分のパーソナルナンバーと連携していて、※1のSwishを使う時や、携帯のSIMカードを更新する時などに使ったりする。
留学とかしていると友人間でのお金の貸し借りとかあるかもしれませんが(パーティー代割勘で、とか)、その場合はスウェーデンの銀行口座を持っていなくても、WISE(※)やPaypal(※)などを使ってその人の口座に振りこむ方法などがあります。
※WISE...国際送金を行ってくれる会社。送金手数料も安くお手頃。スウェーデンの口座に振り込みたい場合、振込先を設定して、自分の日本の銀行口座からWISE会社の日本支店の口座にお金を振り込めば、そこから振込先に振り込んでくれる仕組み。
※Paypal...オンライン決済サービス。PayPalアカウント間やクレジットカードでの支払い、口座振替による送金を行ってくれる。友達もPaypalアカウントを持っていれば、アカウント間でのお金の送金がスムーズ。
スウェーデン銀行以外の口座を開くという手も
海外送金をより簡単にできるように、WISE口座やRevolt口座など、外貨送金が簡単にできる銀行口座を開設しておくのも一つの手かと思います。
WISEは海外送金を請け負ってくれる会社(旧名TransferWise)で有名で、私もスウェーデンの大学の学費を支払う時など、送金関係で大変お世話になりましたが、銀行口座も開設できるようになっており、海外送金を簡単にできることが強みです。私は口座は開設していませんが、私の周りで使っている方はおられました。
Revoltも同じで、口座を開設すれば、相手に海外送金が簡単にできるので、とっても便利です。Revolt口座は、実は私も当初開設しようと口座の申請をしておりましたが、その前にパーソナルナンバーが無事に届き、スウェーデンの口座を開くことが出来たので、結局開設はしていません。スウェーデンで出会ったフランス人のルームメイトはRevolt口座を持っていて、毎月大家さんにRevoltで家賃を払っていました(実は彼女に激推しされたのが開設しようと思ったきっかけです)。
ということで、上記のような手段もアリなのかなと思います!
それでもスウェーデンの銀行口座を開設したい場合
パーソナルナンバーがなければスウェーデンの銀行を開設するのは少し面倒ではありますが、それでも何らかの理由で口座を開設しなければならないこともあるかもしれません。
ダーラナ大学のこちらの記事によれば、どうやら、Danske Bankはパーソナルナンバー無しでも口座を開設できるようです。さらに、こちらのKTHの記事を見てみると、制限されるサービスも少なく、留学生に優しい銀行といえるかもしれません。
もしもパーソナルナンバーは持っていないけどDanske Bankを開設したいという方、下記のウェブサイトは英語で書かれてはおりますが、開設の仕方など、丁寧に書いて下さっておりますので、是非ダーラナ大学のブログをご参考にされてみて下さい!
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Opening a Bank account in Sweden without a Personnummer
他にも、パーソナルナンバー無しで口座開設できる銀行として、ICA Bankenという銀行があります。ICA Bankenのウェブサイトは下記の通りとなります。
口座開設の手順の方法は、後述のICA Bankenの口座開設の手順に書いておりますので、そちらを参考にして下さい。
※こちらの記事によれば、パーソナルナンバーを持っていない場合は、フォームのパーソナルナンバーの箇所をスキップして送信し、ICA Banken(033-47 47 90)に電話をして、パーソナルナンバーを持っていないことを伝える必要があるようです。
※注意※
他にも、パーソナルナンバー無しで口座開設できる銀行はあります。ただ、パーソナルナンバーがないと使えるサービスがかなり限定されてしまっていたり、サービスを利用するのに余計にお金がかかってしまうケースが多いかもしれません。
例えば、SEBという銀行もパーソナルナンバー無しも口座を開設できます。しかし、口座開設やオンラインバンクは無料ですが、Maestro Cardを発行するのに月15SEK(約200円)かかったり、ネットでの支払いサービスに年間120SEK(約1,590円)かかってしまうようです(参考はこちら)。
このサービス料金を、高いと感じるのか、安いと感じるのかにもよりますね。
また、下記でも触れていきますが、Danske Bank、ICA Banken、そしてSEBの他にもスウェーデンの銀行はたくさんあります。私がネットで情報を探しきれなかっただけで、パーソナルナンバー無しでも口座を開設できる銀行はあると思います。
どうやら、SwedBankもパーソナルナンバー無しで口座を開設できるようですが、ウェブサイトを確認してみると、支店に赴かないと必要な書類や詳細はわからなさそうな感じでした、、、。
ですので、気になる方は銀行に行ってみる、電話してみるなどして確認するのもありかと思います!
1年以上スウェーデンに滞在予定の方へ
スウェーデンの銀行
一年以上スウェーデンに滞在される方で、スウェーデンの銀行口座を開設しようと考えている場合、主な銀行として次のような銀行があります。
〇NORDEA
〇SEB
〇HANDELSBANKEN
〇ICA BANKEN
〇DANSKE BANK
他にも、前述したように、SwedBank(スウェーデンとバルト三国に店舗を展開する銀行。)なんかの銀行もありますが、ウェブサイトでは詳細があまりわからなかったため、今回は割愛しております。
ちなみに、口座開設の下記のページでは、とにかく口座開設したかったら支店に来てください~という感じです(Mobile BankIDを持っていればネットから開設が可能のようです)。
上記で挙げたスウェーデンの主な銀行を比較して、口座開設に必要なもの、使えるサービスやサービス料金などを見ていこうと思います。色々考慮して、皆さんに合った銀行を選んでください!
NORDEA
フィンランド・ヘルシンキに本部を置く金融グループ。銀行としてフィンランド最大手かつ北欧最大の資産を有し、世界19ヶ国に1,400以上の支店を持つ(ウィキペディアより)。
【口座開設に必要なもの】
・パーソナルナンバー
・大学からの入学許可証明書(Letter of Acceptance)
【使えるサービス】
・普通口座の開設
・振替口座の開設
・インターネットバンキング
・モバイルバンク
・テレフォンバンク
・デビットカード
・Swish
【サービス料金】
21SEK/月
【備考】
※サービス料金は口座から自動引落としされる。
※1セメスター以上スウェーデンの大学で勉強する人が対象
※こちらの口座で学費などを支払う予定の場合、学費がわかる書類も持っているとよい。
【ウェブサイトリンク】
SEB
スカンジナビスカ・エンスキルダ・バンケン(通称SEB)は、スウェーデン・ストックホルムに本社を置く銀行。スウェーデンの主要銀行の一つ(ウィキペディアより)。
【口座開設に必要なもの】
・パーソナルナンバー
・住民許可証
・大学に在籍しているという証明書
・パスポート
【使えるサービス】
・個人口座の開設
・普通預金口座の開設
・Maestro CardもしくはSEBカード
・インターネットバンキング
・テレフォンバンキング
【サービス料金】
35SEK/月(※学生であれば無料)
【備考】
※パーソナルナンバーを持っていて、かつ学生である場合はサービス料金はかからない。
【ウェブサイトリンク】
HANDELSBANKEN
スベンスカ・ハンデルスバンケンは、スウェーデン・ストックホルムに本社を置く銀行。スウェーデン国内および世界14か国に店舗を展開しているスウェーデンの主要銀行の一つ(ウィキペディアより)。
【口座開設に必要なもの】
・パーソナルナンバー
・パスポート
【使えるサービス】
・個人口座の開設
・普通口座の開設
・Maestroカード(※)
・インターネットバンキング
・モバイルバンク
・テレフォンバンキング
【サービス料金】
※Maestroカード発行の場合、2年目以降は300SEK/年
【備考】
※EU圏出身の場合はパーソナルナンバー無しでも口座の開設が可能。
※Maestroカード以外のカードは、学生は対象外。働いていて、かつこちらの口座に給料が支払われる場合のみ発行可能。
【ウェブサイトリンク】
ICA BANKEN
2002 年 2 月に設立されたスウェーデンの銀行。小売チェーン ICA AB が所有しており、スウェーデンの顧客に金融サービスを提供している(ウィキペディアより)。
【口座開設に必要なもの】
・パーソナルナンバー
【使えるサービス】
・Masterカード
・インターネットバンキング、他
・現金を無料でおろせる。
・Swish
・ICAスーパーマーケットで買い物をするとポイントが貯まる。
・Apotek Hjärtat(薬局)で買い物をするとポイントが貯まる可能性あり。
【サービス料金】
無料(※学生の場合)
25SEK/月(学生でない場合)
【備考】
※ICAというスウェーデンの大手スーパーマーケット会社が展開している銀行。
※カードには旅行保険も付帯されているらしい。
※ネット上で簡単に開設できる。
【ウェブサイトリンク】
〇ホームページ
〇学生用のICA銀行口座開設ページ
【ネットから口座を開設する方法】
Step1: 学生用のICA銀行口座開設ページを開く。
Step2: スウェーデンで過去に口座を登録したことがない場合はMobile BankIDは持っていないはずなので、「Bli Stammis Student utan Mobilt BankID」をクリック。
Step3: パーソナルナンバー他、必要な情報を記入してフォームを送信する。
Step4: 一週間後くらいにICAから契約書が2枚入った手紙が来るはず。契約書に署名し、うちの一つをICAに返送する。
Step5: ICA Bankenのデビットカードおよびアクティベート用の機械が郵送される(本人確認のもと受取り)。手紙にそって銀行口座をアクティベートしたら口座開設は完了。
Step6: その後、デビットカードをアクティベートするための手順が書かれた手紙が郵送されるはず。
Step7: 手順にそって次のリンクに飛ぶ→https://www.icabanken.se/logga-in/?refurl=%2faktivera
「logga in med dosa」を選び、「personlig dosa(security box)」をクリックしてカードをアクティベートさせる。
DANSKE BANK
デンマーク最大の銀行。デンマーク国内に100以上の店舗を持つほか、北欧諸国を中心に世界13カ国で店舗を展開。コペンハーゲンに本部を置く(ウィキペディアより)。
【口座開設に必要なもの】
・パーソナルナンバー
・パスポート
【使えるサービス】
・Masterカードダイレクト
・インターネットバンキング、他
・Swish
【サービス料金】
無料(※学生の場合)
25SEK/月(学生でない場合)
【備考】
※カードには旅行保険も付帯されているらしい。
※ネット上で簡単に開設できる。
【ウェブサイトリンク】
〇ホームページ
〇学生用のICA銀行口座開設ページ
口座開設の際
口座開設の際、ネットで開設する時は特に、Mobile BankIDで開設、のようなボタンがありますが、そもそもスウェーデンの銀行口座を今まで持っていない人は、Mobile BankIDは持っていないので、Mobile BankID無しで口座登録する必要があります。
銀行口座を開設したら
SwishとMobile BankIDをゲットしよう!
スウェーデンの銀行口座を開設したら、SwishとMobile BankIDのアプリをGETしましょう!
(もしかしたら、Mobile BankIDについては、銀行口座のアクティベートの時にダウンロードするよう言われるかもしれません)
この2つがあれば、日本でいうPayPayなどのように、携帯でサクッとお会計が出来ちゃうので大変楽です。友人とのお金のやり取り、大家さんへの家賃の支払いも、お互いの携帯電話番号を使ってサクッと支払えちゃいます。
※1Swish(スウィッシュ)...スウェーデンのモバイル・ウォレットで、携帯のアプリ。携帯電話と銀行口座をリンクして、携帯から支払いが出来ちゃう優れもの。QRコードをスキャンするか、他の人の携帯電話番号をいれることで、送金や支払いができる。日本でいうPayPayに近いかもしれない。
※2Mobile Bank ID(モバイルバンクID)...セキュリティコード、顔認証、指紋認証などを使って、携帯電話やタブレットで本人確認をするためのアプリ。自分のパーソナルナンバーと連携していて、※1のSwishを使う時や、携帯のSIMカードを更新する時などに使ったりする。
日本からお金を送金しよう!
実際に口座が開設出来たら、日本からお金を送金する必要があります。私のお勧めは断然WISE(旧名TransferWise)です。なぜかというととても便利だからです(笑)
それに、日本の銀行で海外送金を依頼するのと比べると、手数料が断然安いです。ちなみに、送金の際、私は日本円とスウェーデンクローナの通貨を比べて、少しでも円高のタイミングを見計らって送金していました。
(1SEK=13円の時と1SEK=11円の時を比べると、11円の時に一気にお金を送金する方が断然お得ですよね。50,000SEKくらい一気に送金すると考えると、これが結構大きな差になってきます。)
まとめ
今回は、銀行口座を開設したいとなった時に役立つ情報や、スウェーデン大手の銀行についてサービスや値段などを色々比較してみました!
ちなみに、私がスウェーデンで暮らしていた時は、ICA Bankenを使っていました。周りも学生であればICA Bankenの人が多かったです。ちなみに、ICAスーパーマーケットで買い物をするとポイントがたまったり、割引があったりと色々お得みたいですが、あまり何も考えずに買い物していたので、どこまでお得だったかはあまりわかりません(笑)
もしかしたら知らないうちに割引とかされていたのかも?
あと、こちらのウェブサイトによれば、Welcome presentとして、ICAのエキストラバージンオリーブオイル(750 ml)がもらえると書いておりますが、それも正直全然記憶にないです(もしかしたらそんなことあったかな~?というぐらい)。
しかしながら、使用する分には全く問題なく生活に困ることもありませんでした。もちろん日本の銀行と同じく、銀行アプリがあるので、それも大変便利でした。それと日本でも普通にデビットカード使えました(アジア圏でカードを使用できるように設定は必要ですが)。
口座開設するもよし、開設しなくても生きてはいけるので、いろいろ検討しながら、皆さんに合った方法を見つけていただければと思います!
この記事が少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです!
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【この記事で主に参考にしたウェブサイト】
Opening a Bank account in Sweden without a Personnummer
STHLM Guide #4 : Banking for Students in Sweden